NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 2026年3月13日、米軍が強襲揚陸艦「Tripoli(トリポリ)」をイランに派遣すると報じられた。沖縄に駐留する第31海兵遠征部隊(MEU:Marine expeditionary unit)が、今回のイラン攻撃に投入される初の地上部隊となる可能性があり注目される。 本原稿執筆時点(3月30日)で米中央軍(CENTCOM)のエリアに到着との報道があり、現地での作戦準備に取りかかった可能性がある。 トリポリ派遣報道の…
ピックアップ
海
【政府情報】豪海軍が無人システム部隊「MASU」を新設、監視と打…
豪国防省は4月14日、海軍の無人装備を運用する新部隊の正式名称を「海上自律システム部隊(MASU:Maritime Autonomous Systems Unit)」とすると発表した。同省が統合性と先進技術を軸に次世代の戦力整備を進めるなか、無人システムの導入を本格化させる一歩となる。 MASUは豪国防省の無人海洋システム整備計画「SEA1200」で設立され、長時間の情報収集や監視、偵察と打撃任務に適した無人システムの開発と統合、実戦配備の加速を…
【政府情報】英海軍が衛星戦術データリンク導入、艦隊の通信能力…
英国防省の国防装備・支援本部(DE&S)は4月10日、英海軍艦艇が衛星経由で戦術情報を共有する能力を強化する「海上マルチリンク(MML:Maritime Multi Link)計画」のフェーズ2cで、艦艇への装備搭載を始める段階に入ったと発表した。 フェーズ2cでは、衛星戦術データリンク(STDL:Satellite Tactical Data Link)と統合射程延伸アプリケーションプロトコル(JREAP-C:Joint Range Extension Applications Protocol-C)を導入す…
【企業情報】ドローンのレッドキャット社と3DプリントのHADDY社…
防衛と国家安全保障向けに全領域ドローンとロボットシステムを提供する米国拠点のレッドキャット・ホールディングス(Red Cat Holdings, Inc)は2026年4月6日、同社の海事部門ブルーオプス(Blue Ops)と、大規模ロボット三次元(3D)プリンティングと分散型製造を専門とするHADDY社との戦略的提携を発表した。 今回の提携で、ジョージア州バルドスタにあるブルーオプスの製造拠点に、エージェント型人工知能(Agentic AI)を搭載…
フィリピン、韓国からフリゲート艦を購入
フィリピンは2020年代の前半以降、海軍能力の大幅増強を目指している。韓国製品が多く採用されており、同国の防衛産業の国際競争力が際立つ。防衛産業のライバル国として、また対中国での緊密な連携が求められる友好国として、韓国の防衛産業における存在感とその先行きは重要となるだろう。 フィリピン海軍は2025年12月、新たなフリゲート艦「ディエゴ・シラン(Diego Silang)」を就役させた。これは同軍最高レベルの性能を持つ…
【企業情報】フィジカルAIで造船の職人技超え、HII社がGMR社と提…
米国の造船企業HII社とグレーマター・ロボティックス(GMR:GrayMatter Robotics)社が4月6日、事業提携の覚書(MoU)を締結したと発表した。GMRの「フィジカル人工知能(AI)」の造船作業への導入を探る。 フィジカルAIとは、物理空間の形や動きに対応できるAIだ。センサーを通じて空間を認識し、ロボットなどを使って自律的に作業させる。GMRは、製造業向けに工場の生産力増強や、品質保証、将来に向けた生産体制の構築をAIで支…
【企業情報】米海兵隊偵察車両の開発に715億円、テキストロン社…
米国のテキストロン・システムズ(Textron Systems)社は4月2日、米海兵隊から量産前開発(Pre-Production Development)契約を4億5000万ドル(約715億円)で受注したと発表した。量産前の試作車両などを納入する。 テキストロンは、米海兵隊が進める「先進偵察車両(ARV:Advanced Reconnaissance Vehicle)」計画で「コットンマウス(Cottonmouth)ARV」の量産前車両16台、車両のシステム統合試験設備3基、爆破実験用車体4台を…
【企業情報】仏海軍の次期空母が生産段階へ、仏全土の企業が総力…
ナバル・グループ(Naval Group)は3月26日、2038年にフランス海軍の空母「シャルル・ド・ゴール」の後継となる次期空母を生産段階に移行したと発表した。 ナバルは、仏造船大手シャンティエ・ド・ラトランティック(Chantiers de l'Atlantique)社、仏原子力技術企業テクニカトム(TechnicAtome)社と共に本計画の主契約企業だ。 計画は仏装備総局(DGA)と仏原子力・代替エネルギー庁(CEA)が統括する。ナバルは、本計画につ…
【政府情報】トランプ大統領、新型戦艦級艦艇の開発を発表
米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は2025年12月、現代の海上戦の実態に対応するため、3万トンから4万トン級の新たな大型水上戦艦を米国自らで設計、開発するとの海軍の意向を発表した。 トランプ大統領はフロリダ州で「2隻の真新しく、これまで建造してきたなかで最大の戦艦の建造を海軍が開始する計画の承認を発表できることは、最高司令官として大変光栄なことだ」と述べた。 新型艦艇は現在設計段階で、最初に…
海からのドローン攻撃、米防空網に盲点
NSBT アナリスト 小松 和郎 3月9日の週、米カリフォルニア州の施設がドローン攻撃の対象となる可能性があるとの警告を米国連邦捜査局(FBI)が発表し、大きな注目を集めた。 警告は、沿岸沖の船舶からドローンが発進するシナリオを想定したものだった。その後、この警告は差し迫った脅威ではなく、予防的措置として発せられたものであることが確認された。 しかし軍事専門家の間では、海上から米国を標的とするドローン攻撃…
【政府情報】英国防省が3000隻の防衛艇の運用支援に約600億円
英国防相は3月25日、英国の海域を守る3000隻の防衛艇の運用を支援する新たな契約を英国企業と締結し、100人以上の熟練労働者の雇用を確保した。 総額2億8350万ポンド(約600億円)に及ぶこれらの契約は、英国海軍や陸軍、王立補助艦隊(RFA:Royal Fleet Auxilary)、国防省警察(Ministry of Defence Police)が使用する一人乗り水上艇や高速艇、訓練艇、英国海軍のP2000級哨戒艇などの小型船舶の維持管理を支援する。 競争調…
【企業情報】タレスが遠征型機雷掃海システムを発表、可搬式セン…
タレス(Thales)社が3月26日、「遠征型パスマスター(Expeditionary PathMaster)」を発表した。これは、可搬式の運用端末を中心とした機雷掃海システムで、艦艇や無人潜水艇と連携し、世界中あらゆる場所で機雷掃海任務を実行できる。 遠征型パスマスターは、港湾から外洋まで短時間で展開可能で、高い拡張性と互換性を備える。フランス海軍に納入された「遠征用可搬式作戦センター(e-POC:Expeditionary Portable Operations …
【企業情報】USV工場を効率化で一新、HII社がパートナー企業の施…
米国の造船企業HII社が3月25日、「ロムルス(ROMULUS)」無人水上艇(USV)を製造するブロー・ブラザース(Breaux Brothers)社の施設を公開した。米国ルイジアナ州にある同施設は、ロムルスの量産を目指し工程を一新する。 HIIは、ロムルスを試作段階から量産体制に移行させるため、自動化、デジタル化、組み立てラインを導入した製造手順の統一を目指す。これによりコストの低減、生産時間の短縮、量産品の納入を実現する。効率…
【政府情報】英が造船・鉄鋼・AIなど4分野で国内企業を優先、安…
英国防省は3月26日、造船と鉄鋼、人工知能(AI)とエネルギーインフラの4分野を国家安全保障上の重要分野と位置づけ、政府契約で英国企業を優先する新たな指針を導入すると発表した。世界的なサプライチェーン(供給網)の不安定さが顕在化するなか、国内生産基盤の維持と強化を狙う。 重要4分野を指定、国内供給力を重視新指針は、政府各省庁が契約を発注する際、国家安全保障と経済安全保障の観点を重視するよう求める内容だ。…
【政府情報】シールドAIのドローン「V-BAT」、オランダ海軍が運…
オランダ海軍(RNLN)は3月30日、ノルウェー北部沖で運用中のオランダ海軍揚陸艦「ヨハン・デ・ウィット(Johan de Witt)」での試験運用を経て、シールドAI(Shield AI)社の無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft Systems)「V-BAT」の運用開始を発表した。 V-BATは、無人システムを使った海上での状況把握能力の向上を目指すRNLNの取り組みを支援するもので、RNLNは12機のV-BATを導入する予定だ。オランダ海軍の艦艇8隻…
【企業情報】ナバル・グループとMETLENが世界市場向け潜水艦とフ…
フランスの造船会社ナバル・グループ(Naval Group)とギリシャのアテネに本社を置く発電・鉄鋼製品メーカーのメトレン(METLEN)社は2026年3月19日、MoUに署名した。MoUの署名は、フランスの駐ギリシャ大使であるローレンス・アウアー(Laurence Auer)氏の立ち会いの下、ギリシャ・ボロスにあるMETLENの防衛部門、Mテクノロジーズの施設にて行われた。 ナバル・グループは、ギリシャとフランスでのFDIフリゲート艦の主要部品の…
【企業情報】米海兵隊が退役後の再雇用のためインガルス造船所を…
米国の造船企業HII社は3月19日、米海兵隊の上級下士官らが同社傘下のインガルス造船所を訪問したと発表した。目的は現役勤務を終える海兵隊員らが、造船業界で第2のキャリアを築くための就業先を強化するためだ。 訪問した海兵隊員らは、インガルスの経営陣と会談し、海洋訓練アカデミー(Maritime Training Academy)で同社の職業訓練とキャリア形成の両制度を実際に見学した。 見学先には海兵隊が任務で使用する強襲揚陸艦を建…
【企業情報】サーブ社がポーランドとの防衛産業協力をさらに拡大
サーブ社が3月12日、ポーランドの防衛産業との連携強化を発表した。同国の大手防衛企業WBグループと、国営のポーランド軍需グループ(PGZ)との提携を拡大する。 PGZとの新たな合意では、ポーランドの「オルカ潜水艦調達計画(Orka Submarine Programme)」で、同国が国内で保守、修理、分解整備(オーバーホール)能力を取得する方針が示された。ポーランドは2025年11月にサーブ製のA26潜水艦を3隻調達する方針を表明している。…
【企業情報】米海軍とDIUが超大型自律型無人潜水機計画でアンド…
米アンドゥリル(Anduril)社は3月12日、米海軍と米国防総省の国防イノベーション・ユニット(DIU)が進める「超大型自律型無人潜水機(XL-AUV:Extra-Large Autonomous Underwater Vehicle)計画」に選定されたと発表した。 既存の無人潜水機(UUV:Unmanned Underwater Vehicle)は航続距離とペイロードに限界があるが、米国は大容量のペイロードを持ち、長距離を航行できる自律型無人潜水機(AUV:Autonomous Underwater Vehic…
【企業情報】エアロ社子会社が3億円で航空作戦トレーニング案件…
米エアロ・グループ(AIRO Group)社は2月10日、訓練事業部門の完全子会社コースタル・ディフェンス(Coastal Defense)社が米海軍の訓練プログラム支援で190万ドル(約3億円)の契約を受注したと発表した。 期間は1年で、契約時点で回数や納期を確定しないIDIQ契約だ。航空機の飛行訓練と、戦場で地上部隊を支援する航空機に指示する統合末端攻撃統制官(JTAC)の訓練が対象だ。 航空機パイロットとJTACは、航空機が地上部隊を…
2つの海兵遠征部隊(MEU)と空挺部隊 ― 中東に展開する地上戦…
NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 2026年3月13日、米軍が強襲揚陸艦「Tripoli(トリポリ)」をイランに派遣すると報じられた。沖縄に駐留する第31海兵遠征部隊(MEU:Marine expeditionary unit)が、今回のイラン攻撃に投入される初の地上部隊となる可能性があり注目される。 本原稿執筆時点(3月30日)で米中央軍(CENTCOM)のエリアに到着との報道があり、現地での作戦準備に取りかかった可能性がある。 トリポリ派遣報道の…