NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 2026年3月13日、米軍が強襲揚陸艦「Tripoli(トリポリ)」をイランに派遣すると報じられた。沖縄に駐留する第31海兵遠征部隊(MEU:Marine expeditionary unit)が、今回のイラン攻撃に投入される初の地上部隊となる可能性があり注目される。 本原稿執筆時点(3月30日)で米中央軍(CENTCOM)のエリアに到着との報道があり、現地での作戦準備に取りかかった可能性がある。 トリポリ派遣報道の…
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【企業情報】スペイン造船企業がクロアチアに艦艇と現地企業への…
スペインの造船企業ナバンティア(Navantia)社が3月5日、クロアチア海軍への艦艇納入案と同国との産業協力案を発表した。 ナバンティアはクロアチア海軍に対し、「アバンテ(Avante)2200」と「アルファ(ALFA)3000」の2種類のコルベット(小型艦艇)を提案。同社は、これらの艦艇が北大西洋条約機構(NATO)の基準に準拠しており、納期の短縮とリスク低減、ライフサイクル支援が可能であるとした。 ナバンティアは艦艇を売り…
ロッキード・マーチン新型UUV「Lamprey」 ~海底からの抑止力と…
NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 2026年2月、防衛産業大手ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)社は、多目的自律型潜水機(MMAUV™:Multi-Mission Autonomous Underwater Vehicle)の「Lamprey(ランプリー[1])」を発表した。このMMAUVはロッキード・マーチンの未登録商標で、従来にないコンセプトのUUVであることを示している。 Lampreyは自律型であるだけでなく、海底に潜み、待ち伏せし、囮(おとり)を展開し、電子…
【企業情報】シールドAI社が北極圏洋上でV-BATドローンの能力を…
シールドAI社は3月3日、同社の垂直離着陸式(VTOL)無人航空機システム(UAS)「V-BAT」が、北極圏などの寒冷地で、情報収集と監視、偵察(ISR)任務の実施能力を証明したと発表した。 欧米では現在、気候変動で北極の海洋航路が開通する可能性や、ロシアや中国の活動への懸念から、北極圏の安全保障上の重要性が高まっている。 検証は、2月9日から26日に開催された北大西洋条約機構(NATO)の技術開発を支える「ヘイムダル(HEI…
中国海軍052D型駆逐艦のアップグレード~艦隊防空能力の底上げが…
NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 中国共産党機関紙「人民日報」傘下の英字紙「Global Times(環球時報)」は2025年2月5日、国営放送CCTVの報道を引用して、中国海軍の主力駆逐艦の1つである052D型駆逐艦がアップグレードされたと報じた。 紹介された052D型駆逐艦は艦番号128、艦名「甘孜(Ganzi )」、同型艦の中では34番艦とされる。また、この改良は既に艦番号176、「婁底(Loudi)」でも施されているとされ、今後建造される…
【企業情報】セオン社が米海兵隊の夜間暗視プログラムで4回目の…
ギリシャに本社を置く、夜間暗視ゴーグル(NVG)などを手がけるセオン(Theon)社は2月17日、米海兵隊の分隊用双眼暗視ゴーグル(SBNVG)プログラム向けの機器を受注したと発表した。米国の協力企業を経て、米海兵隊に双眼式NVG「PVS-31D」を納入する。 セオンは、長年にわたり米国企業に多くのNVGの半完成品と部品を供給してきた。NVGは、米国企業の工場での最終組み立てを経て、米海兵隊に納入される。 セオンは2023年の基本契…
【企業情報】英バブコック社がTSWと提携し海洋技術を自律化する…
英バブコック(Babcock)社は2月26日、イングランド南西部の技術企業を支援する会員組織「テック・サウス・ウェスト(TSW:Tech South West)」との提携を発表した。自律海洋システム分野に取り組む企業の支援が目的だ。「海洋技術自律化推進プログラム(NMAA :National Marine Autonomy Accelerator)」を立ち上げ、開発を後押しする。 TSWは2024年の立ち上げから、代表的なプログラムの「成長企業支援プログラム(Growth Forge…
【政府情報】NATO加盟8カ国がバルト海域での新技術導入で合意
北大西洋条約機構(NATO)に加盟するデンマーク、エストニア、フィンランド、ドイツ、ラトビア、リトアニア、ポーランド、スウェーデンの8カ国は2月12日、海軍作戦のための新技術を使った、1つのサーバー上で複数のネットワークを運用するマルチドメイン網を早急に構築するための協力に合意した。 今回の合意は、NATO同盟軍変革司令部(Allied Command Transformation : ACT)が推進する多国籍海上作戦の強化と、バルト海域の重…
【企業情報】BAEシステムズ社が米海軍の強襲揚陸艦改修を320億円…
BAEシステムズ社が2月23日、米海軍の強襲揚陸艦でF-35B戦闘機を運用できるようにする改修契約の受注を発表した。契約額は2億410万ドル(約318億5000万円)で、対象となる艦艇はワスプ級強襲揚陸艦の「イオージマ(LHD-7)」で、今年8月から改修作業に入る。 強襲揚陸艦は、ヘリコプターや短距離・垂直離着陸(STOVL)型航空機が離発着できる甲板と、海岸に上陸できる舟艇などを収納・発進する機能を備えた艦艇だ。 米海軍はこれ…
中国海軍054A型フリゲートをアップデート
NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 中国海軍が急速に戦力を拡充しているのは承知のことと思う。2025年には電磁カタパルトを装備した全通甲板の空母「福建」が就役したと報じられ、本格的空母戦力を運用できる段階に入ったとみられる。海上自衛隊も「いずも型」にF-35Bを搭載できるよう、「いずも」「かが」両艦の改修や発着艦の訓練が進む。 一方で、その他の水上艦艇も、建造や近代化の改修が顕著だ。以前NSBTで紹介した054B型…
水陸機動団主力のAAV7を全退役、ACVに世代交代
NSBT Japan シニア・アナリスト 中條 剛 2025年9月26日、米国カリフォルニア州キャンプ・ペンドルトンのAssault Amphibian School(水陸両用強襲学校)でAAV7(Assault Amphibious Vehicle. model7)の退役式典が行われた。 これによりAAVが正式に退役し、米海兵隊では水陸両用装輪装甲車「ACV(Amphibious Combat Vehicle)」に世代交代した。日本では水陸機動団が主力装備とするこの車両の退役は決して他人ごとではない。なぜ…
【企業情報】ゼネラル・ダイナミクス社、米海軍のC5ISRシステム…
米国ゼネラル・ダイナミクス社のIT事業部門GDIT社が1月12日、米海軍の近代化の一環として、「C5ISRシステム」のシステムサポート事業を受注したと発表した。契約は2025年12月で、契約額は9億8800万ドル(約1562億円)。基本契約期間は1年で、延長オプションも可能だ。 C5ISRは、軍事作戦の基盤となる以下の8要素を、統合的に運用する考え方(能力)である[1][2]。C5ISRシステムはこれらの機能を連携し、軍事組織の状況把握、意思…
魚雷発射管から“無人潜水機”発進、HIIと米海軍の新技術
NSBT アナリスト小松 和郎 米国の防衛大手ハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)社が提供する無人潜水機「REMUS 620」が、技術的な躍進を遂げた。潜水艦の魚雷発射管から発進し、再び同じ発射管へ帰還することに初成功したのである。 米海軍との共同試験では、バージニア級潜水艦の魚雷発射管内に設置された「衝撃吸収型発射カプセル(shock and fire enclosure capsule) 」からREMUS 620が自力で発進。その後、…
【政府情報】米海軍、新フリゲート艦に沿岸警備隊ベースの巡視船…
米海軍は12月19日、次期フリゲート(小型水上戦闘艦)「FF(X)」の導入計画を発表した。FF(X)は従来よりも小型で、新たな機能や能力の搭載がしやすい艦艇となる。 FF(X)は、高い生産性と費用対効果が特徴で、導入までの時間を短縮できる。設計はハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)社のレジェンド級巡視船(NSC)[1]を基にした。米沿岸警備隊で実績のある既存設計を生かし、短期間で艦艇を米海軍に提供可能だ。さ…
米海軍の対中国戦略、トマホーク対艦ミサイル
NSBT アナリスト小松 和郎 海上打撃型トマホーク(MST:Maritime Strike Tomahawk)「トマホーク巡航ミサイル」はこれまで主に地上目標への攻撃用として使用されてきたが、2025年9月に移動中の艦船にも対応する「海上打撃型トマホーク Block Va」が発表された。 米海軍が導入を進める「海上打撃型トマホーク(MST)」は、従来のトマホーク巡航ミサイルを海上作戦向けに改良した派生型で、長距離かつ高精度な対艦攻撃能力を米機…
【企業情報】テレダイン社、米海兵隊向け攻撃ドローンを65億円超…
米国の産業コングロマリット、テレダイン・テクノロジーズ(Teledyne Technologies Incorporated)社傘下のテレダイン・フリアー・ディフェンス(Teledyne FLIR Defense)部門は12月5日、米海兵隊システム司令部と小型攻撃ドローン(徘徊〈はいかい〉弾薬)「Rogue 1(ローグ1)」の供給についてデリバリーオーダー契約を結んだと発表した。 契約は米海兵隊が進める「部隊内精密火力〈軽量〉(OPF-L:Organic Precision Fires – …
【政府情報】英国、北大西洋での対潜戦能力を強化する新構想を公…
英国国防省は12月8日、ロシアによる水中活動の活発化を受け、北大西洋における対潜水艦戦能力を抜本的に強化する新計画「アトランティック・バスティオン(Atlantic Bastion)」を公表した。自律型無人艇や人工知能(AI)を使った次世代センサー技術と、既存の艦艇や哨戒機(しょうかいき)を組み合わせ、英国海軍の水中戦能力を再構築する狙いだ。 同日、ヒーリー(John Healey)英国防相は英南部のポーツマス海軍基地を訪れ、同…
米国で新たな無人水上艇開発、後方支援は安全保障の重点課題に
米防衛大手HII(Huntington Ingalls Industries)社は、補給用の無人大型水上艇の建造を開始した。自律航行システムには実績あるシステムが採用され、後方支援能力のさらなる向上が期待されている。 「ロミュラス(Romulus)」と呼ばれる新たな無人水上艇は、HII社に加え、米国のバイアー・インテグレーテッド・システムズ(Beier Integrated Systems)社、ブロー・ブラザーズ(Breaux Brothers)社、インカット・クラウザー(Inc…
米海軍、ミサイル運搬用の無人艦艇を公募:台湾有事も念頭に
米海軍は、大型ペイロードを搭載可能な新型無人水上艦の開発・製造業者を募集している。公表された入札公告によれば、小型艦艇ながらも大型ペイロードを搭載し、大量のミサイルを運搬できる艦艇の設計が要求されている。この動きの背景には台湾有事に備えた防衛力強化の要請があり、対空防衛システムの強化が重要な課題となっているためだ。 海軍が求めているのは、大容量のペイロードを持ち、かつ高速に走行可能な無人水上艦であ…
米海兵隊、対ドローン照準器を装備化
米海兵隊は、小型ドローンなどの移動目標に対する対処能力を高めるため、高精度のスマート照準器を導入する方針を発表した。この照準器は、移動する標的を捕捉し、射撃精度を大幅に向上させる機能を備えている。 この導入計画は、海兵隊戦闘開発・統合本部の広報官であるエリック・フラナガン中佐により公表された。 導入されるのは、イスラエルのSmart Shooter社が開発した最新の射撃管制システム「SMASH 2000L」で、2024年10月…
【企業情報】ナバル・グループ、インドネシアとの潜水艦現地生産…
フランスのナバル・グループ(Naval Group)とインドネシアの潜水艦納入に関する契約が、7月23日に発効された。この契約に基づき、2隻のスコルペヌ(Scorpène)級潜水艦の発展型が、インドネシアの国営造船会社PT PAL Indonesia社の造船所において、技術移転を通じて建造・就役する。 この計画では、潜水艦の管理・運営・維持は技術移転によって、インドネシアが中心となって行われる。これにより、インドネシアの技術的主権が確…