シャヘド――。この名前を聞いたことがある方は多いのではないだろうか。ウクライナとロシアの戦争で、ロシアから飛来してくるドローンが「Shahed(シャヘド)」と報道されている。 厳密に言えば、シャヘドはイランが現在、米・イスラエルによる攻撃への報復として使用しているドローンの1つでこちらがオリジナルである。ロシアがそれをライセンス生産し、改良を経て「Geran(ゲラン)」を生産、実戦に投入しているが、シャヘドと…
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【企業情報】英国がトルコにタイフーン戦闘機の運用訓練で数1000…
英国政府は3月25日、トルコ政府と「タイフーン戦闘機」の操縦・整備訓練を実施する契約を締結した。契約の規模は、数10億ポンド規模に達する。英国は2025年10月、トルコにタイフーンを20機販売する契約を締結している。 契約に基づき、英国はトルコ空軍がタイフーンを運用するための訓練を実施する。10人のトルコ人パイロットと、機械や航空電子機器、武器、システムに携わる要員100人程度が訓練を受ける予定だ。 タイフーンは、…
ウクライナ戦争で劇的な進化を遂げたロシアの航空戦力
英国の安全保障シンクタンク「王立防衛安全保障研究所(RUSI:Royal United Services Institute for Defence and Security Studies)」[1]は2026年1月、ロシアと中国の航空戦力の進化が西側諸国に与える脅威について分析した「中露航空戦力の進化」[2]を発表した。 RUSIはこのリポートで、ロシア航空宇宙軍がウクライナ侵攻以降に急激な進化を遂げたことを強調している。 ロシア航空宇宙軍(VKS:Vozdushno-kosmicheskiye sily[3…
【企業情報】コンテナ型グリズリーでヘルファイア・ミサイルの実…
米ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)社が3月24日、地上に設置するコンテナ型ミサイル発射機「グリズリー(GRIZZLY)」の実弾発射試験を実施した。 グリズリーは、ヘリコプターなどから地上や空中の標的を攻撃する精密誘導ミサイル「ヘルファイア」を垂直発射する。同機のミサイル発射コンテナは、全長10フィート(約3m)だ。通常はヘリコプターなどの機体に搭載されるミサイル発射機「M299」などの従来の技術を基に、わず…
インドの新型無人攻撃機「KAL」航続1000kmの打撃能力
NSBT アナリスト 小松 和郎 インドは長距離打撃能力の強化を進めている。新型の長距離攻撃ドローン「KAL」を通じ、敵対地域への精密攻撃能力の拡充を計画している。開発は、無人機(ドローン)と関連技術を手掛ける新興防衛企業IGディフェンス(IG Defence)社が担う。 航続距離は約1000km、滞空時間は3〜5時間とされる。デルタ翼機の同種機が並ぶ中でも、長距離打撃力に強みを持つとみられ、兵站(たん)拠点やレーダー施設、…
低コスト機が担う長距離打撃、OA-1Kの戦力を再設計
NSBT アナリスト 小松 和郎 OA-1KスカイレイダーIIとはOA-1KスカイレイダーII(OA-1K)は、米空軍特殊作戦コマンド(AFSOC)向けにAir Tractor社の農業用機AT-802をベースに開発された新世代の有人ターボプロップ攻撃・偵察機だ。 中小国での特殊作戦支援を主目的に、近接航空支援(CAS[1])や情報収集、偵察、監視(ISR)を、従来の高速ジェット機より低コストかつ長時間にわたり遂行することを狙う。 長時間滞空能力と不整地…
「NATOでの訓練は実戦では通用しなかった」ウクライナF-16パイロ…
ドクトリンは最初の1発の弾丸と共に消え去る「ドクトリンは最初の1発の弾丸と共に消え去る」。これは19世紀プロイセン(ドイツ)帝国の軍人で軍事戦略家のヘルムート・フォン・モルトケ(大モルトケ[1]) の格言が由来だ。 ドイツ語原文の直訳は、「作戦計画は敵主力との最初の接触以降は確実性を保つことはできない」[2]だ。作戦計画はあくまで予測に基づいたものでしかなく、実際の戦場では、悪天候や敵の想定外の行動、味方の…
【企業情報】ミサイルの保守・修理でラトビア現地企業と合弁設立…
地対空ミサイルなどを手掛けるドイツ企業ディール・ディフェンス(Diehl Defence)社が3月17日、保守・修理を担う合弁企業の設立に向け、ラトビアの企業と覚書(MoU)を締結したと発表した。 ラトビアの企業は、民生・軍用車両の保守・修理を手掛けるリポ・レモンタ・ツェントルス(RRC:Ripo Remonta Centrs)社だ。設立される新企業は、バルト地域で地上防空(GBAD:Ground Based Air Defence)システムを保守・修理する。 バ…
中国製防空システム「HQ-9B」実戦で課題浮き彫りに
NSBT アナリスト 小松 和郎 中国が開発した長距離防空システム「HQ-9B」が、最近の戦闘事例を通じて改めて注目を集めている。イラン、パキスタン、ベネズエラで報じられた軍事作戦では、中国製防空装備が攻撃の初期段階で無力化された可能性が指摘された。 これらの事例は、防空システムの実効性が装備の性能だけでなく、電子戦や指揮統制の統合能力、そして維持整備や操作員の能力にも大きく左右されることを示唆している。 H…
ロシアの最新鋭ステルス戦闘機Su-57、極東への集中配備を確認
衛星画像からロシア軍航空機の活動を分析しているウクライナの「AviVector」は2026年2月10日、ロシアの最新鋭戦闘機「Su-57」がハバロフスク地方のドゼムギ基地に配備されているとSNSに投稿した。 🔻 Satellite images of 🇷🇺 Dzyomgi Airport as of February 9, 01:57 UTCThe air base housed 15 Su-57 (Felon), 18 Su-35S (Flanker-E), 3 MiG-31BM (Foxhound), and 2 Mi-8 (Hip).Satellite imagery captured a record number o…
【企業情報】バイカル社、AI搭載の自爆型ドローン「K2カミカゼ」…
トルコのドローン(無人機)製造最大手バイカル(Baykar)社は3月14日、人工知能(AI)を搭載した自爆型ドローン「K2カミカゼUAV」を発表した。 同機は複数機で連携する群制御能力を備え、試験では5機による編隊飛行に成功した。低コストで大量投入できる新たな攻撃手段として、国際市場での需要取り込みを狙う。 同社の発表によると、K2はトルコ北西部エディルネ県の飛行試験施設から発進し、サロス湾上空で2日間にわたり複数回…
【企業情報】仮想環境で航空機センサーのテスト環境の開発をエア…
米国のエアロバイロンメント(AeroVironment)社は3月5日、米陸軍から「次世代センサーのテスト環境(GENESIS:Generative Environment for the Next Era of Spectral Imaging Stimulators)」の開発と納入を受注したと発表した。期間は3年間で、契約額は9740万ドル(約155億円)だ。 GENESISは、航空機やミサイルに搭載されるセンサーを誘導・制御装置と組み合わせて検証するテスト環境で、「ハードウエア・イン・ザ・ループ(HW…
日本に突きつけられた「2035年問題」 ~日英伊の次世代戦闘機GCA…
米トランプ政権によるグリーンランドへの領土的野心や北大西洋条約機構(NATO)軽視などの発言は、各国に「米国依存からの脱却と自立」という課題を突きつけている。その自立の象徴のひとつが、日英伊が共同で推進する次世代戦闘機の開発計画「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP:Global Combat Air Programme[1])」だ。 GCAPは2035年の運用開始を目指しているが、3カ国のパートナーシップによる順調な進展という表向きの看板…
【企業情報】米コピン社が欧州でヘリパイロット用HMDを5億7000万…
コピン(Kopin)社が2月26日、ヘリコプターパイロット用のヘルメット搭載型ディスプレー(HMD)システムを欧州の防衛顧客から受注したと発表した。契約額は360万ドル(約5億7000万円)で、2026年から5年間かけて納品する。 コピンは、軍や民間企業、医療分野、一般消費者向けに高性能なディスプレーを開発して販売する米国企業だ。 このHMDシステムは、航空機の飛行に関わる飛行情報や航法情報、航空機の状態、搭載兵器などの情…
米、ウクライナ向け低コスト巡航ミサイル「ERAM」実験成功
NSBT アナリスト 小松 和郎 米空軍は、ウクライナ向けに開発を進めてきた低コストの巡航ミサイル「Extended Range Attack Munition(ERAM:射程延伸型攻撃弾)」の実射実験に成功した。 ウクライナの軍事専門メディア「ミリタルニイ(Militarnyi)」によると、実験は2026年1月21日に米国フロリダ州エグリン空軍基地で実施された。プロジェクトチームは主要性能の目標をすべて達成し、弾頭の完全作動も確認したという。 同計画…
米軍、シャヘド型ドローン「LUCAS」を実戦投入 ~リバースエンジ…
シャヘド――。この名前を聞いたことがある方は多いのではないだろうか。ウクライナとロシアの戦争で、ロシアから飛来してくるドローンが「Shahed(シャヘド)」と報道されている。 厳密に言えば、シャヘドはイランが現在、米・イスラエルによる攻撃への報復として使用しているドローンの1つでこちらがオリジナルである。ロシアがそれをライセンス生産し、改良を経て「Geran(ゲラン)」を生産、実戦に投入しているが、シャヘドと…
イラン軍事作戦「エピック・フューリー」米軍の主力兵器
NSBT アナリスト 小松 和郎 米国防総省は2026年2月28日に開始した対イラン軍事作戦「エピック・フューリー(Epic Fury)」に先立ち、中東地域へ大規模な戦力を展開している。 その規模は、2003年のイラク戦争以来とも指摘されており、米軍が保有する最新鋭兵器を集中的に投入した。 トランプ大統領はイランに対し、米軍が「即応態勢(locked and loaded)」にあると警告。実際に作戦は実行され、イラン国内の軍事施設や指導部…
【企業情報】ノースロップ・グラマン社とエンブラエル社、KC-390…
米ノースロップ・グラマン社が、ブラジルの航空宇宙企業エンブラエル(Embraer)社と「KC-390輸送・空中給油機」の改良で協力している。両社は共同で投資し、短期で納入できる体制に整え、米空軍とその同盟国の市場を狙う考えだ。KC-390はエンブラエルが開発した航空機で、輸送機と空中給油機としての機能を備える。 両社は、これまでに培ったノウハウを結集して、次世代の空中給油システムの実現に向けて協力する。改良にあたり…
【企業情報】ロッキード・マーチン社がFMS契約で豪空軍にC-130J…
ロッキード・マーチン社が2月18日、オーストラリア空軍(RAAF)向けのC-130J輸送機の訓練用シミュレーターの供給と、既存機材の機能更新を発表した。米国政府が企業から防衛装備品などを買い上げ、他国に販売する「対外有償軍事援助(FMS)契約」によるものだ。 納入は2029年から始まる予定で、訓練用シミュレーターは武装システム訓練用が2台、操縦席システム訓練(EICS)用、貨物室担当者訓練用がそれぞれ1台となる。加えて、既…
なぜ米国はF-15EXを配備するのか ~第4.5世代といわれる戦闘機の…
NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 米国では州兵も航空機を保有する。これにはヘリコプターだけでなく、航空自衛隊が保有する「F-15」のような戦闘機も含まれる。正しい例えではないかもしれないが、都道府県ごとに自治体が管理する自衛隊がいて、さらに各都道府県でF-15を保有しているようなイメージだ。 さすがに各州兵に調達・運用コストが高い「F-35」ステルス戦闘機の配備は難しいようで、非ステルス機のF-15を強化して運用…
【企業情報】ロッキード・マーチン社が台湾空軍向け援助で500億…
ロッキード・マーチン社は2月2日、米国政府から台湾空軍向けの対外有償軍事援助(FMS)として、戦闘機用センサーシステムの生産契約を獲得したと発表した。契約額は3億2850万ドル(約503億円)だ。 対象のセンサーシステムは、ロッキード・マーチンの次世代赤外線捜索追尾センサー「IRST21 Legion-ES」。遠距離の飛行体が放射する熱(赤外線)を検知し、捕捉・追尾するシステムで、F-16戦闘機への搭載を想定して設計された。 本…