米空軍、近代化計画は過剰投資か
米空軍は現在、次世代航空支配(Next Generation Air Dominance, NGAD)やB-21(B-21 Raider)ステルス爆撃機の導入といった能力向上を目指しているが、これに対し一部では過剰な投資であるという批判が上がっている。既に世界最高レベルの第5世代戦闘機と世界で唯一のステルス爆撃機を保有している米空軍にとって、さらなる投資は費用に見合う価値を生み出さないかもしれない。 次世代航空支配は、米空軍の航空戦力向上を目的と…
米空軍は現在、次世代航空支配(Next Generation Air Dominance, NGAD)やB-21(B-21 Raider)ステルス爆撃機の導入といった能力向上を目指しているが、これに対し一部では過剰な投資であるという批判が上がっている。既に世界最高レベルの第5世代戦闘機と世界で唯一のステルス爆撃機を保有している米空軍にとって、さらなる投資は費用に見合う価値を生み出さないかもしれない。 次世代航空支配は、米空軍の航空戦力向上を目的と…
韓国国防省傘下の国防科学研究所(ADD)は、無人航空機(UAV)用アクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダー[※1]の開発プロジェクトにおける優先交渉権者として韓国防衛大手ハンファシステム社を選定した。 ハンファシステム社は6月11日、同プロジェクトの下で4.5世代戦闘機「KF-21」[※2]とともに運用されるUAV用「空冷AESAレーダー」を開発すると発表した。 KF-21は現在、韓国航空宇宙産業(KAI)とインドネシア最大の…
イタリアの航空・防衛大手レオナルドは6月4日、同社傘下の航空機メーカー「PZLシフィドニク(PZL-Świdnik)」によるポーランド軍向け多目的軍用ヘリコプター「AW149」[※1]の新生産ラインをポーランドに開設したことを次のように発表した。 「PZLシフィドニクによる技術移転と現地生産への献身的な取り組みは、ポーランドの技能水準向上に貢献した。AW149の初号機は、同国の技術者が実地訓練を受けたイタリアのヴェルジャーテ…
ロッキード・マーティン社の先進計画開発部、通称スカンクワークスが、ステルス性能を持つ空中給油機(以下、タンカー)の開発計画を発表した。米空軍は、F-35戦闘機やB-21戦略爆撃機などのステルス航空機に随伴して燃料を補給できるタンカーを要求している。 中国とロシアの新世代空対空ミサイルは性能が大幅に向上しており、タンカーは作戦空域での活動が難しいのが現状だ。このため、ステルス性能を有するタンカーの開発が急務…
5月29日、スウェーデン政府はウクライナに対する16回目の軍事支援パッケージを発表した。その中にはサーブ(Saab)製の早期警戒機「ASC 890」2機が含まれており、ウクライナの防空能力が飛躍的に向上すると期待されている。 「ASC 890」とはレーダーシステムErieyeのことを指す。スウェーデンでは小型旅客機「サーブ340」をErieyeのプラットフォームに採用しており、スウェーデン空軍は同機を「S100B ARGUS」(百の眼を持つ神話の…
米国防総省は5月24日、米空軍が無誘導爆弾に精密誘導能力を付加する「統合直接攻撃弾(JDAM)」[注]の転換キットを製造するために、米航空大手ボーイングにおよそ75億ドル(約1兆1,800億円)相当の契約を発注した、と明らかにした。 ボーイングはJDAMキットとその他のスペアパーツなどを、固定価格、無期限納入および無期限数量契約で提供する。2030年2月末までにミズーリ州セントルイスにある同社の工場で、同キットの他、ス…
中国はH-20戦略爆撃機を開発中であるが、その詳細は不明だ。しかし米国防総省は、航空機の製造品質と運用ノウハウの点で、米国が優位を保つと主張している。 ノースロップ・グラマン社のB-21爆撃機は昨年11月に初飛行を果たし、10年以内に運用開始予定である。B-21の試作機は、量産機を製造するのと同じツールや工程を使って製造されている。そのため、開発担当者と製造技術者は学んだ教訓を量産機に直接適用でき、再現性、生産…
米空軍と国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency, DARPA)は、「AIを利用した自律飛行戦闘機の安全性と効果が確認され、有人航空機との空中戦も可能である」と発表した。 国防総省は、2022年12月から2023年9月までの間に合計21回の試験飛行を実施したことを明示。2023年9月に実施された最後の試験では、有人のF-16戦闘機と、同機の改良型X-62A戦闘機の2機が空中戦を行っている。 今回の発表によると、…
米空軍はこの夏、電子戦システムをアップグレードしたF-15Eストライク・イーグルの初の量産機を受領する予定である。アリ・ストーマー空軍報道官は、「ボーイング社製のF-15E戦闘機8機が、最新の電子戦システムであるイーグル・パッシブ・アクティブ・ウォーニング・サバイバビリティ・システム(EPAWSS)の搭載改修を実施している」と述べた。この作業はテキサス州サンアントニオにある同社の施設で行われているという。EPAWSS…
ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)社製の戦闘機F-35の改良が遅れている。異なる複数のトラブルが同時に発生しているとみられており、改修実施時期の見通しが立っていない。 F-35は米国が他国と共同開発した最新鋭戦闘機であり、現在米国を中心に、英国、イタリアなど多くの国々で運用されている。さらに2022年のロシアによるウクライナ侵略以降、新規運用国も増加し発注が殺到している。 この戦闘機はTR-3(Technology Re…
米空軍は将来、保有航空機の大半を1,000機以上の自律運行ドローン(UAV)にすることを想定している。そして近いうちに文民のトップが人工知能で操作された戦闘機に搭乗し、飛行する計画であるという。 UAVは人工知能のアルゴリズムで機体の操縦を制御でき、途中で空中給油することで数日間の出撃も可能だ。また武器も使用できる。 F-16を改造した機体による試験飛行は、自律飛行技術を検証するためでもある。特に将来の戦争、そ…
米国の極超音速航空機開発メーカーであるヘルメウス社は、新高速無人機「クォーターホース Mk1」を発表した。 クォーターホース Mk1は、GEエアロスペース社のJ85エンジンを搭載した無人航空機である。この試験機の目標は、極超音速(マッハ5)の達成ではなく、将来の極超音速機にとって重要な能力である高速離着陸技術を確立させることだ。 飛行試験は2024年後半にエドワーズ空軍基地で行なわれる予定であり、初飛行までに、試験…
2024年3月26日、中国軍(PLA)の高高度無人機WZ-7(以下、WZ-7)が、日本海上空を飛行した。この無人機は独特な接合翼のデザインで、2017年頃から運用されている。WZ-7は台湾周辺や、中国とインドの国境沿いで頻繁に偵察活動を行なっているが、日本海周辺への飛行が確認されたのは初めてである。 中国空軍(以下、PLAAF)と海軍(以下、PLAN)が共同運用するWZ-7についての詳細は明らかにされていない。推定では、航続距離は約4,3…
ロシアの無人航空機開発企業ザラエアログループ(ZALA Aero Group)は、アイテム55(Item-55)またはイズジェリェ55(Izdeliye-55)と呼ばれる新型ドローンを公開した。ドローンのスペックに関する詳細は明らかにされていないが、写真等の情報からこのドローンがこれまでのドローンに見られない特徴を備えていることが明らかになっている。 公開された写真によると、アイテム55はクワッドコプターと呼ばれる4つの翼を持った典型的…
中国は第6世代戦闘機の開発を本格化させている。中国の取り組みを分析すると、同国が西側諸国との技術的な差を縮めようとしていることがわかる。興味深いことに、現在開発を行っている第6世代戦闘機の設計は、米軍の第6世代戦闘機と部分的に同じであることが明らかとなっている。 現在の最新の戦闘機にあたる第5世代戦闘機を製造、配備しているのは世界中で米国・ロシア・中国の3か国のみで、その他の国々は第4世代以下の戦闘機を…
去る4月16日、デンマークのスクライドストラップ空軍基地にて、デンマーク空軍が保有する中古のF-16戦闘機24機を3億ドル(約460億円)でアルゼンチンに売却する契約が締結された。 デンマーク国防省の声明によると、デンマークのトロエルス・ルンド・ポールセン副首相兼国防相とアルゼンチンのルイス・アルフォンソ・ペトリ国防相が契約に署名したとのこと。契約の金額については言及されていないが、3億ドルという数字が広く報道…
今年後半に運用開始が予定されている戦闘機F-15EXの飛行試験が、最初の運用部隊となる予定のオレゴン空軍州兵(Oregon Air National Guard)によって実施され、搭乗したパイロットらはこの戦闘機の性能を絶賛した。 オレゴン空軍州兵はF-15EXの旧世代型であるF-15Cを運用している。F-15EXは一般的な戦闘機の約4倍の29,500ポンド(約13,380kg)と大きなペイロードを備え、飛行速度、距離も約2倍と大きく向上。また最新の電子戦機器…
インドの安全保障に関する内閣委員会(CCS)は、第5世代のマルチロール機である先進中型軍用機(AMCA: Advanced Medium Combat Aircraft)の設計と開発のため、1兆5,000億ルピー(約2兆7,300億円)のプロジェクトを承認した。防衛研究開発機構(DRDO)傘下の航空開発庁(ADA)と国営のヒンドスタン航空機(HAL)が、同機の開発・設計を担う。AMCAは国産の第5世代戦闘機となる予定である。AMCA開発に関する議論は2008年から開始され…
2024年3月以来、ロシア軍はウクライナの防衛線を破壊するために強力な爆弾を使用し続けている。この超強力な兵器は、ソ連時代の旧式爆弾を滑空式に改造したものだ。 爆弾は「FAB-1500」と呼ばれ、総重量約1.5トンの半分は高性能爆薬である。この爆弾は、ウクライナ軍の防空網の範囲外である38マイル(約60km)離れた上空から、爆撃機によって投下される。攻撃はロシア軍の地上部隊が前進する直前に行われ、ウクライナ軍の防御部隊…
長年にわたり、米海軍のE-2Dホークアイ(以下、ホークアイ)は早期警戒機(AEW)として、脅威を発見し、偵察するために活躍してきた。 見通し外の海上監視能力がネットワーク化されていることにより、広範囲の敵脅威を早期に発見することが可能だ。早期発見により、防衛や対処の準備時間を確保できるため、戦闘において味方部隊が有利になる。さらに、効果的な攻撃を計画し、敵を「追跡」「捕捉」「無力化」することができる。こ…