シャヘド――。この名前を聞いたことがある方は多いのではないだろうか。ウクライナとロシアの戦争で、ロシアから飛来してくるドローンが「Shahed(シャヘド)」と報道されている。 厳密に言えば、シャヘドはイランが現在、米・イスラエルによる攻撃への報復として使用しているドローンの1つでこちらがオリジナルである。ロシアがそれをライセンス生産し、改良を経て「Geran(ゲラン)」を生産、実戦に投入しているが、シャヘドと…
ピックアップ
空
MQ-9を小型ドローンの「搭載母機」に
アメリカ空軍特殊作戦コマンドは、将来的にMQ-9リーパー(MQ-9 Reaper)無人攻撃機を小型の無人航空機システムの「搭載母機」として、小型ドローンの拠点とすることを計画している。現在はドローンの販売元と共同で、どのようにしてネットワークを構築するか、どれほどの広さのネットワークを構築できるかを検証しているところだ。 特殊作戦コマンドのトニー・バウアンファイント(Tony D. Bauernfeind)中将は「5マイル、50マイ…
英国、ミサイル発射可能なドローン発表
英国陸軍はレーザー誘導ミサイルを発射できるジェットエンジンのドローンを発表。このヒドラ(Hydra) 400と呼ばれる無人航空機(UAV)は、ロンドンで開催された展示会DSEI2023(Defence and Security Equipment International)で紹介された。 防衛省によると、この最新鋭機は、ミリ波レーダーとセミアクティブ・レーザーで誘導されるブリムストーンミサイルを3発搭載できる。ブリムストーンミサイルは1990年代後半に英国が対戦車…
米軍、B-21の新画像を公開
米空軍は開発中のステルス爆撃機B-21レイダー(B-21 Raider)の画像を公開した。2022年12月以来長く姿を見せてこなかったが、今回開発が進んでいることが確認された。それとは別に、米空軍地球規模攻撃軍団(Air Force Global Strike Command)のトーマス・ビシュエール(Thomas Bussiere)大将は、B-21の地上でのエンジンテストを開始すると発表した。 米軍が現在開発中のB-21は第6世代航空機で、デジタル性能に特化した航空機と…
中国、GPS不要のドローン技術を発表
中国は全地球測位システム(GPS)が使用できない環境で、無人航空機(UAV)を操縦、捕捉、攻撃するための新しい方法を開発したと発表。この技術は、中国工程院(CAE)発行の国際ジャーナルEngineeringの2023年7月号に掲載された。ドローンのカメラを使用して、ターゲットの移動速度や位置を推定する技術だが、実は1980年頃から基本技術は確立していた。当時よりロボットコンピューターの技術が向上し、ロボットができることは想像…
インド、国産空対空ミサイルの発射試験成功
2023年8月23日、インドは軽戦闘機テジャス(テジャスLCA)に搭載した視程外射程ミサイル「ASTRA-1」の発射試験に成功した。 インドの防衛研究開発機構(DRDO)は「射程54マイル(約100km)を超える空対空ミサイルは、高度2万フィート(約6,000m)から発射された。試験はすべて基準を満たしており完璧な性能である。ASTRA-1は音速目標を撃墜することができる」と発表。 防衛研究開発機構(DRDO)、ヒンドスタン航空機(HAL)、航…
米空軍、ステルス無人機XQ-58A配備へ
米空軍研究所(AFRL)は2023年7月25日、人工知能(AI)が操縦するステルス無人戦闘機「XQ-58Aヴァルキリー」の飛行に成功した。3時間にわたる実証飛行は米フロリダ州エグリン空軍基地にて行われた。これは史上初で、自律型無人戦闘機にとって大きな前進である。 米国防総省のキャスリーン・ヒックス国防副長官が明らかにしたように、米軍は今後2年以内にAI操縦による無人戦闘機を少なくとも1,000機配備する計画を進めている。総兵…
オーストラリア、ドローンの国産化推進
オーストラリア国防軍は中国からの輸入技術の依存度を下げるため、偵察用ドローンの国内生産を推進し始めた。オーストラリアでは2023年7月、34億ドル(約4,964億円)を投入してAdvanced Strategic Capabilities Accelerator (ASCA)が発足した。ASCAは防衛イノベーションと科学および技術システムを結び付け合理化し、能力の開発と取得を目的としている。つまり、産業界、研究機関、政府パートナーとが協力し、戦略的防衛の優先事…
デジタル技術による戦闘機設計の課題
アメリカでは次世代制空戦闘機の開発が進められている。第6世代戦闘機には、最新のアダプティブエンジンや航空機に随伴する自立型ドローンといった技術が導入される予定だ。もしこれが当初の予定通りに開発されれば、中国との戦争に対する備えとして非常に効果的となる。しかし他方で、設計、製造に活用されているデジタルエンジニアリングの最新技術には問題も多く、この技術の将来性は未知数である。 現在デジタルエンジニアリ…
インド、ドローンに中国製部品の使用禁止
ロイターの調査によると、インド政府は数カ月前から国内の軍用ドローンメーカーに対し、中国製部品の使用禁止を伝えている。この措置は、クワッド型、長距離飛行型、自律式など様々な軍用ドローンの自国開発を推進している中で決定されたものだ。インドの安全保障担当者は、中国製の制御装置、カメラ、無線通信、ソフトウェアによる情報漏洩を警戒している。 インド国防省は2023年2月と3月に行われたドローン入札会議において「中…
イラン、新型無人機「モハジェル10」を公開
イランは国防産業の日にあたる2023年8月22日、式典にてエブラヒム・ライシ大統領の前で新型無人機「モハジェル10」を公開した。 モハジェル10は航続距離2,000km(1,240マイル)、最高速度210km/h(約113.4ノット)で飛行し、最大24時間の飛行持続時間を持つ。高度7km(約22,966フィート)まで上昇可能で、450リットルの燃料タンクを持ち、モハジェル6の2倍にあたる最大300kgのペイロードを輸送する能力があると言われている。 し…
カナダ、エアバスと空中給油機9機の契約締結
カナダ国防省は2023年7月25日、空中給油機の近代化のため、エアバス社と約27億ドル(約3,840億円)の契約を締結したと発表した。 この契約は、多目的空中給油機A330 MRTT新造機4機と、中古の旅客機A330-200型5機の軍事転用を対象としている。中古機のうち4機は給油機として使用され、5機目は政府高官らの輸送に使われた後、給油機として使用される可能性がある。新造機4機はホース・アンド・ドローグ方式とフライング・ブーム…
米・英・豪、早期警戒機共有化の狙い
Air & Space Forces誌によると、米・英・豪の空軍参謀長は、相互運用可能な早期警戒機(E-7ウェッジテール)の飛行隊を新編し、共同で維持、運営することに合意した。 3か国の空軍は、重複する調達要求やそれに起因する設計の差異を最小限に抑え、装備化を加速させる予定である。3か国共に現用の早期警戒機の退役が迫っており、共同運用は最も効果的であると考えられている。 2023年7月25日、Air & Space Forces誌は、チャールズ…
ウクライナ軍、ドローン運用能力を強化
ウクライナ政府は今年に入ってからドローンの積極的活用に一層力を入れている。2023年1月にはドローン部隊を創設、3月にはドローンの輸入に関する規制を緩和し、調達数の増加を図っているのだ。 2023年3月の規制緩和前は、例えばGPSやサーマルカメラの輸入には最大15日程度かかっていたが、規制緩和後はドローンに搭載する部品の輸入手続きが簡素化された。さらに、調達、生産の増加を目指してドローンやその部品にかかる関…
インドネシアとボーイング、最新鋭戦闘機生産で合意
2023年8月21日、インドネシア政府は米航空機メーカーのボーイングと、F-15EX戦闘機24機を取引する覚書を締結した。最終的な決定には米国防総省の承認が必要となるため、現時点では「コミットメント」という形式にとどまっている。インドネシア政府の視察団一行はミズーリ州セントルイスにあるボーイングの工場を訪問しF-15EXを視察したのち、ボーイングの副社長であるマーク・シアーズ(Mark Sears)との間で覚書を交わした。 …
米空軍、B-1早期退役を撤回
米空軍の爆撃機整備・運用計画は大幅な修正を迫られている。米空軍の兵器システムの管理・運用を担うライフサイクル管理センター(Air Force Life Cycle Management Center)で爆撃機関連任務の責任者を務めるウィリアム・ロジャース(William Rogers)准将は2023年7月31日、当初2030年代初頭に予定されていたB-1「ランサー(Lancer)」とB-2「スピリット(Spirit)」の退役を撤回し、運用を続けていく方針を明らかにした。 …
インドネシア、トルコ製無人機を購入
インドネシアは軍備近代化のため、トルコ航空宇宙産業(TAI)から無人航空機(UAV)を購入すると発表した。約3億ドル(約435億円)相当の契約は、監視・情報収集能力を強化するインドネシア軍の新たな取り組みである。 インドネシア国防省は、UAV12機と訓練シミュレーターの購入が契約に含まれていることを明らかにした。2024年2月に契約締結が予定されており、UAVは32カ月以内に引き渡される予定だ。高性能UAVが加わることで…
増加するロシアへのドローン攻撃
ロシア当局は2023年8月1日、モスクワの高層ビルが2日間で2回のドローン攻撃を受けたと発表。また同日、ロシア国防省は、黒海のロシア海軍艦船を攻撃しようとした無人攻撃艇3隻を破壊したとも発表した。ウクライナ国防省はロシアへのドローン攻撃に関して何も明言していない。 7月30日、ゼレンスキー大統領はビデオ演説で「ウクライナは少しずつ強くなっている。作戦はロシアの中心地(モスクワ)と軍事基地に移りつつある。依…
課題を乗り越えながら開発加速するB-21
新型戦略爆撃機B-21「レイダー(Raider)」の開発が進展している。ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)社は2023年7月27日、B-21の電気システム作動に初めて成功したと発表。今後B-21は試験運用のために小規模生産に入る予定である。なお、米空軍は初飛行について事前の発表を行わないとしているが、屋外試験のペースが早まっていることから、近く初飛行を実施すると見られる。 B-21の小規模生産にあたって、ノースロ…
中国、航空機エンジンの国産化成功
2023年6月28日、中国の国有航空機製造企業グループである中国航空工業集団有限公司は、同国の第5世代ステルス戦闘機J-20(Chengdu J-20)に国産エンジンWS-15 (Woshan-15)を搭載し飛行している映像を公開した。高性能エンジンの国産化は中国人民解放軍の長年の悲願であった。現時点ではまだ試験段階とみられるが、この開発は周辺国との軍事バランスを一変させる可能性がある。 この事実は発表の数日前まで行われていたパリ航空シ…
ボンバルディア、ボーイングと対潜哨戒機で競合
カナダ国防省は、1980年代から空軍で使用してきたCP140オーロラ海上哨戒機14機の置き換えを検討している。CP140オーロラ海上哨戒機は米国のロッキード・マーチン社が製造し半世紀ほど運用したが、老朽化のため2030年に退役予定だ。 後継機についてカナダ政府は2023年3月、米国のボーイング社に契約を独占的に委託することを検討していると示唆。6月の議会委員会で、ヘレナ・ヤチェク公共サービス・調達大臣は、「国防省のニー…