兵器の「修理する権利」の非効率さに関する現状
米国では、兵士による兵器の改修や改造が認められていないことが問題視されている。修理や部品の組み換えの度にメーカーに送り返さねばならず稼働時間が減少し、兵器の維持費が高騰する原因となっている。「修理する権利(right-to-repair)」を手放したくないメーカーとの折り合いをつける必要がある。 「修理する権利」を巡っては、一般的に契約において製品の修理や改造を製造メーカー以外が行うことを制限する条項が含まれて…
米国では、兵士による兵器の改修や改造が認められていないことが問題視されている。修理や部品の組み換えの度にメーカーに送り返さねばならず稼働時間が減少し、兵器の維持費が高騰する原因となっている。「修理する権利(right-to-repair)」を手放したくないメーカーとの折り合いをつける必要がある。 「修理する権利」を巡っては、一般的に契約において製品の修理や改造を製造メーカー以外が行うことを制限する条項が含まれて…
ウクライナ国防省が4月18日、同国が防衛用の人工知能(AI)を開発するための取り組みと、ウクライナ国防軍でのAIの活用例について発表した。 現在、ウクライナでは企業任せにするだけでなく、政府が火砲や無人地上車両(UGV)など防衛技術分野ごとに開発基盤(エコシステム)を構築し、企業などに提供している。この取り組みは、AIについても同様だ。 ウクライナはAIを戦場で技術的な優位に立つための重要な要素として位置づけて…
フィンランドのIT企業ディジア(Digia)社が4月14日、2026年初頭に活動を始めたフィンランド国防軍の人工知能(AI)中核拠点「AI CoE(AI Centre of Excellence)」を同社が支援していると発表した。 AI CoEは、データと新技術の利用を推し進め、フィンランド軍の能力向上を図る。ディジアは、フィンランド軍がデータ・AI戦略を実現する運用体制の整備や、AI CoEが活動を始める支援をしている。 現在、フィンランド軍は、組織内…
アラブ首長国連邦(UAE)のEDGEグループが4月16日、スペインのインドラ(Indra)社とブラジルで次世代レーダーシステムの開発・生産を共同で模索する覚書(MoU)を締結したと発表した。 調印式は、2026年4月14日から16日にブラジル・サンパウロで開催された「安全保障・防衛展示会(LAAD Security 2026)」で開かれた。 提携にはEDGEが出資するブラジルの防衛企業SIATT社も加わる。EDGEの国際的な事業展開力と、インドラのレーダ…
ロシアのウライナ侵攻が長期化するなか、ドローン(無人機)は戦況を左右する中核装備となった。英国は供与規模を大幅に拡充し、ウクライナ支援を一段と厚くする構えだ。 英国防省は4月15日、ウクライナに対し年内に少なくとも12万機のドローンを供与する、過去最大規模の支援策を発表した。前線で実績を持つ各種ドローンを大量に投入し、防衛力の底上げと反撃能力の強化を狙う。 無人機12万機、戦場での役割拡大今回の支援には…
世界最大手の防衛企業、米ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)社は4月14日、ベンチャー投資部門「ロッキード・マーチン・ベンチャーズ」の運用枠を、従来の4億ドル(約637億2400万円)から10億ドル(約1593億1000万円)に引き上げると発表した。2007年の部門設立以来最大の増額となり、国家安全保障に関わる重要技術の実用化を加速させる狙いがある。 同社は増額分の資金を順次投じ、研究開発段階にある有望技術の実用化を後…
ウクライナ国防省は2026年4月9日、ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領が主導する大規模プロジェクト「ドローンライン(Лінія дронів)」の国防軍全体での継続的な実施を発表した。今回のプロジェクトは、新技術主導の新たな軍事指針を大規模に展開し、敵部隊がウクライナ軍の陣地に接近する前に探知・撃破できる「キルゾーン」の確立を目的とする。 ドローンラインは、無人システム(Unmanned Systems)の運用…
ポーランドのブワディスワフ・コシニアク=カミシュ(Władysław Kosiniak-Kamysz)副首相兼国防大臣とチェザリー・トムチク(Cezary Tomczyk)国防省次官は2026年3月19日、ワルシャワの空軍技術研究所で「自律システムセンター(OSA)」の設立協定の調印式に出席した。 センターは、軍事研究機関のIDEAS研究所とPolska Grupa Zbrojeniowa SAが設立し、空軍技術研究所がプロジェクトリーダーを務める。 カミシュ副首相は式典で…
ウクライナ国防省は2026年4月1日、防衛分野における人工知能(AI)の開発と導入のために、「A1」国防AIセンターの新設を発表した。センターは、戦場におけるAIの優位性を高め、前線でのデータ分析から管理ツールや自立システムの導入に至るまでの持続的な技術開発の加速を目的とする。 ウクライナのテレビ局チャンネル24のインタビューで、センターの責任者ダニーロ・ツボク(Danylo Tsvok)氏は「われわれの任務は、勝利のために…
英国とベルギーは、ベルギーが英国の専門的な知識を使い、独自の任務データ収集と活用技術を構築するための覚書(MoU)に署名した。ベルギーは5年間投資し、英国の防衛企業QinetiQ社がこの事業を主導する。QinetiQは任務データに関する専門知識をベルギーに輸出し、ベルギーの「統合電磁戦支援センター(JEWSC)」の設立を支援する。 近年のデジタル化された戦場では、作戦上の優位性をもたらす任務データは重要な役割を担う。英…
小型無人機(ドローン)の脅威に対抗するため米国戦争省(DoW:Department of War)が昨年新設した「省庁間合同タスクフォース401(JIATF401:Joint Interagency Task Force 401)」は、最先端技術や統合システム構造、拡大された権限を使い、南部国境を保護するための対無人航空機(UAS)システムを早急に配備している。 米国とメキシコとの国境で不法移民や麻薬の密輸対策をする南部国境統合任務部隊(JIATF Southern Border)…
ミサイルの推進装置などを手掛ける米国企業アーサ・メジャー(Ursa Major)社が3月31日、これまで進めてきた設備投資を経て、生産能力の増強計画が節目を迎えたと発表した。 アーサ・メジャーはこれまで、技術革新企業として最新技術の追求を優先し、大量生産・納入の方針に背を向けてきた。今回の生産設備の拡張は、同社が技術革新企業から価格を抑えた量産品を供給する主契約企業への変化に向けた、重要な一歩として位置づけて…
北大西洋条約機構(NATO)は、ウクライナで生み出された戦場データを収集するクラウドシステムの構築を目指している。データを活用した戦闘やその他オペレーションの最適化は新たなトレンドとなりつつあり、人工知能(AI)等を使った効率的な方法を模索している。 NATOは2025年11月、「データを収集、保管する仕組みが存在する」と明らかにした。ウクライナ・ポーランド両国間の共同訓練センターを通じてNATOに提供され、既に大量…
NSBT アナリスト 小松 和郎 米軍が対イラン攻撃の初動で24時間以内に約1000の標的を攻撃できた背景に、人工知能(AI)の活用があったことが明らかになった。 米紙ワシントン・ポストによると、アンソロピック(Anthropic)社のAI「クロード」[1]とパランティア(Palantir)社の「メイブン」[2]システムを組み合わせ、リアルタイムで標的の特定や優先順位付けを行ったという。 メイブンが衛星や監視データなど膨大な情報を統合…
ロールス・ロイス(Rolls-Royce)社は3月9日、ポーランド軍需グループ(PGZ)と軍用車両や船舶用エンジンに関わる提携で覚書(MOU)を締結したと発表した。 両社の代表は3月4日にワルシャワで覚書に署名した。合意に基づき、ポーランド軍が使用する「mtu[1]エンジン」の整備やオーバーホール(分解整備)、駆動システム一式やエンジン部品の将来的な生産までを幅広く協力する。 対象となるmtuエンジンは、ポーランド軍の新型水陸…
インドのラージナート・シン(Rajnath Singh)国防相は3月6日、インドの防衛生産額が2024~2025会計年度に過去最高の1兆5059億ルピー(約2兆5901億円)に達したと発表した。 前年度の約1兆2700億ルピー(約2兆1844億円)に比べて18%増、2019~2020年度の7907億ルピー(約1兆3600億円)に比べると約90%増となる。政府が進める防衛装備の国産化政策と民間企業の参入拡大で、国内防衛産業の規模が大きく伸びた。 シン国防相は同日…
アラブ首長国連邦(UAE)のEDGEグループは2月27日、韓国防衛事業庁(DAPA)と防衛産業協力の覚書(MOU)を締結したと発表した。 合意覚書は、UAE大統領の戦略研究・先端技術担当顧問で、EDGE取締役会長のファイサル・アル・バンナイ(Faisal Al Bannai)氏と、DAPA長官のイ・ヨンチョル(Lee Yong-Cheol)氏が署名した。 覚書は、設計、開発、訓練、保守など包括的な防衛産業協力の枠組みを確立し、これまでの調達中心の協力を超…
今年(2025年)11月にオランダで開催される防衛展示会NEDS(NIDV Exhibition Defence and Security)において、イスラエル企業の参加が認められないことが明らかとなった。イスラエル・ガザ紛争開始以来、欧米を中心にイスラエル企業の展示会への参加を認めない、あるいは制限する事例がみられ、同国の海外市場開拓にも影響を与える可能性がある。 イスラエル・ガザ紛争が勃発した2023年10月以来、イスラエル企業は主要防衛展示会…
ロシア連邦国家統計庁(Rosstat)が公表した最新の統計で、ロシアの防衛産業の生産活動が、9月に入り停滞または減少に転じたことが分かった。戦時下の防衛需要に支えられ拡大を続けてきた製造業が、約3年ぶりに減速局面を迎えた。 独立系メディア「モスクワ・タイムズ」によると、ロシアの金属製品の生産額は2023年に前年比26.4%増、2024年には同31.6%増と高い伸びを示した。2025年8月時点でも前年同月比21.2%増を維持していた…
英国防相が発表した2024/25年度の最新統計によると、英国の防衛産業に対する政府支出は実質6%に増加し、317億ポンド(約6兆4450億円)となった。この記録的な防衛投資は、英国経済に大きな恩恵をもたらすものである。 これにはインフレ調整後の武器・弾薬部門への投資の21%増加が含まれており、ますます不安定で変動の激しい世界において、英国はいかなる課題に対しても回復力と対応力を備えていることを示している。 これらの…