NSBT アナリスト 小松 和郎 イランは現在進行中の米国とイスラエルの空爆作戦「エピック・フューリー」への報復として、中東各地の米軍関連施設への攻撃を続けている。中でもミサイル防衛用レーダーを標的としたドローン攻撃が顕著だ。ミサイル防衛の中核を担うレーダーへの攻撃は、これまでに複数回成功した可能性が指摘されている。 特に注目されるのは、極めて高度で高価なレーダーシステムに対し、比較的安価な自爆型ドロー…
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テロ対策・国土安全保障
【企業情報】米海軍と同盟国軍向け戦術無線システムを380億円で…
BAEシステムズ社は1月28日、データ・リンク・ソリューションズ(DLS)社が、米海軍から戦術無線システムの生産契約を受注したと発表した。契約額は2億4800万ドル(約380億円)だ。 DLSは、BAEがRTX社傘下のコリンズ・エアロスペース(Collins Aerospace)社と設立した合弁会社である。 対象となるのは、「MIDS JTRS(多機能情報分配システム・統合戦術無線システム[1])」という端末で、米軍と他の同盟国で使用される。このシス…
【政府情報】ウクライナと仏、防衛装備品の共同生産で意向書署名
ウクライナ国防省は2月9日、フランスと兵器の共同生産に関する意向書に署名したと発表した。署名はキーウで行われ、ウクライナのミハイロ・フェドロフ(Mykhailo Fedorov)国防相とフランスのカトリーヌ・ボートラン(Catherine Vautrin)軍事・退役軍人相が文書に調印した。 両国はウクライナとフランスで防衛装備品を共同生産する枠組みを整え、大規模な協力事業の実現を目指す。 今回の意向書は、防衛産業基盤の強化を軸に、…
【政府情報】独国防省が抑止力強化へ戦略提示、NATO防衛を後押し
ドイツ国防省は2月6日、北大西洋条約機構(NATO)領域の防衛強化に向け、軍事力を軸とする「抑止戦略」を打ち出した。攻撃に対し相手へ重大な不利益を与える能力と意思を明確に示すことで、武力衝突そのものを防ぐ狙いだ。ロシアによるウクライナ侵略で欧州の安全保障環境が悪化するなか、ドイツは同盟国と連携し、即応態勢の強化を進める。 抑止は国際安全保障の中心概念で、国家や同盟が潜在的な相手に「攻撃は割に合わない」と…
【企業情報】台湾のトロン・フューチャー社が新技術を発表、シン…
台湾のトロン・フューチャー(Tron Future)社が2月3日から8日に「シンガポール国際航空ショー2026」で展示ブースを出展した。トロン・フューチャーは、台湾の対無人航空機システム(C-UAS)をはじめとする技術企業として知られる。 主な展示内容は以下のとおり。 T.Cam Mesh「T.Cam Mesh」は、高性能な人工知能(AI)処理技術と連携したカメラを、建物の屋根や監視塔などに設置して、広範囲に飛行する大量のドローンを監視し、…
【企業情報】トルコSTM社がドローンで群れ飛行試験、20機が命中
トルコの防衛企業STM社が1月27日、多数の無人機が連動するスウォーム(群れ)飛行をして、標的に特攻攻撃をする実証試験に成功した。使用した機種は「KARGU(カルグ)」で、20機が標的に命中した。 試験ではトルコ国内製のアルゴリズムと、中央の司令に頼らず各機が連携する分散型アーキテクチャーを搭載した多数のKARGUが、1人の操作員の操作で飛行。 離陸後、KARGUは目的地に向かい、到着後は設置された3つの標的に向けて分散…
【企業情報】EDGEグループが自律物流PF推進で企業・研究機関と協…
アラブ首長国連邦(UAE)のEDGEグループが1月27日、自律物流プラットフォーム(PF)プロジェクトを進める協業に合意した。UAEの技術革新研究所(TII)、多数の自律車両を管理する技術を持つSteerAI社、ロボット企業のMicropolis社が協業する。 PFは、工場などの製造施設内と施設間の物の移動を自動化するシステムで、高性能な無人地上車両(UGV)と人工知能(AI)搭載のソフトウエアを組み合わせて実現する。 特徴として以下の機…
【マーケット情報】ウクライナ国防産業の生産能力、22年比55倍で…
ウクライナの国防産業が戦時下で急拡大している。ウクライナ国家安全保障・国防会議(NSDC)によると、国内の防衛産業複合体の推計生産能力は2026年時点で550億ドル(約8兆6081億円)となり、ロシアの全面侵攻が始まった2022年当初に比べ、約55倍に達した。 直近1年だけでも、生産能力は200億ドル(約3兆1302億円)増えた。ウクライナは砲撃が続く環境でも工場と供給網を維持し、装備を国内で供給する体制を整えている。 調達構…
【企業情報】ノルウェーが韓国ハンファ社のシステムを約3060億円…
ノルウェー政府は1月29日、国防軍向けの長距離精密火力システムとして、韓国ハンファ(Hanwha)社の「チュンムー(CHUNMOO)・システム」を採用したと発表した。 契約内容には、「発射装置」と「発射用ミサイル」「統合ロジスティクス支援[1]」「訓練用教材」「支援システム」の供給が含まれる。契約額は190億ノルウェークローネ(約3060億円)だ。 今回の競争入札では、サーブ社とボーイング社が連名で参加し、KNDS社とラインメ…
米国防総省がGPS妨害に備え「地球磁気」を使う新航法を開発
NSBT アナリスト 小松 和郎 米国防総省のイノベーション部門である国防総省イノベーション・ユニット(DIU:Defense Innovation Unit)は、人工衛星に依存しない新たな航法技術の開発に乗り出した。全地球測位システム(GPS)への妨害が世界的に増えていることを受け、地球の磁気を利用する「地球磁気航法」の実用化を目指す。 地球磁気航法は、磁力計と呼ばれる高感度センサーを使い、地殻に含まれる磁性岩石によって生じる地…
【企業情報】ラインメタル社が独軍の技術試験で無人航空機システ…
ラインメタル社は1月29日、ドイツ連邦軍が実施した先進技術試験に無人航空機(UAV)システムのLUNA NGを持ち込み実証した。開催された技術試験は、偵察・作戦ネットワーク能力を検証するもの。試験には、標的の検知や攻撃用のドローン、徘徊(はいかい)弾薬などの無人システムが参加した。 LUNA NGは、ドイツ連邦軍内では「中距離偵察用高効率無人システム(HUSAR[1])」として知られる。試験期間中、LUNA NGはドイツ連邦軍の「…
【企業情報】RTX傘下のレイセオンがポーランド向け偵察システム…
RTX社は1月28日、傘下企業のレイセオン社が米空軍ライフサイクル管理センター(U.S. Air Force Life Cycle Management Center)から、航空偵察システムの供給で1億9700万ドル(約306億円)の契約を獲得したと発表した。 これは米国政府を介して防衛装備などを外国に販売する対外有償軍事援助(FMS)で、レイセオンはポーランド空軍向けに「MS-110マルチスペクトラム偵察システム」の生産、航空機への搭載、技術支援を行う。 契約…
【政府情報】バルト三国がMMA設置に合意し越境輸送の移動を円滑…
エストニアとラトビア、リトアニアの3カ国の国防相は1月30日、平時から部隊と装備が国境を越える際の手続きを共通化する「バルト三国共同軍事機動圏(MMA=Military Mobility Area)」を設ける方針で合意したと発表した。 北大西洋条約機構(NATO)東側の最前線に位置する三国が、危機時の増援を妨げる行政手続きの遅れを減らし、抑止力を高める狙いだ。 三国の国防相はエストニアの首都タリンで会合を開き、域内の防衛協力を議論…
エイブラムスが進化、徘徊ドローン搭載戦車の新概念
NSBT アナリスト小松和郎 米陸軍の装甲戦力の近代化を主導するゼネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ(GDLS)社は、主力戦車「M1A2エイブラムスSEPv3」に徘徊(はいかい)型兵器(徘徊ドローン)を統合する新型発射装置「Precision Effects & Reconnaissance, Canister-Housed(PERCH)」の発射試験を、テキサス州で実施した。 PERCHの導入で装甲部隊は、見通し外(Beyond Line of Sight:BLOS)での偵察や精密打撃力を獲…
米空母最大の脅威とは
NSBT シニア・アナリスト 中條 剛 米海軍がわざわざスウェーデンから潜水艦をレンタルして演習したのを皆さんはご存じだろうか。かなり昔の話になるが、ゴトランド級潜水艦が2004~2007年にわたり、米海軍、特に空母打撃群の仮想敵として、実戦的演習を繰り返し、時に空母打撃群の中核となる空母「ロナルド・レーガン」を撃沈したともいわれている。 空母打撃群といえば、「1隻で小国の空軍を凌駕(りょうが)する戦闘力を持つ…
【政府情報】ウクライナ「敵の標的の80%以上をドローンで破壊」…
ウクライナ国防省は、最も成果を挙げたドローン部隊を表彰するイベントで、ロシアとの戦争中に破壊した敵の標的の80%以上が、ドローン攻撃によるものと発表した。 2025年には81万9737発のドローン攻撃がビデオで確認され、そのうち最も多かったのは敵兵への攻撃で、約24万発に及んだ。また、攻撃に使われたドローンの大半が、ウクライナで製造されたものと明かされた。 ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大…
【企業情報】RTX社がC-130のホイールとブレーキのサポートで3社…
RTX社傘下のコリンズ・エアロスペース(Collins Aerospace)社が1月21日、「C-130輸送機」の車輪とブレーキの流通とサポート強化を目的に、防衛系流通企業3社と契約を結んだと発表した。 契約はインテグレーテッド・プロキュアメント・テクノロジーズ(Integrated Procurement Technologies)社、S3エアロ・ディフェンス(S3 AeroDefense)社、デルコ(Derco)社[1]との間で取り交わされ、契約期間は3年間。 部品流通分野のパー…
【企業情報】英バブコックがインドネシアとパートナーシップ合意…
英国の防衛企業バブコック社は1月21日、インドネシアに「アローヘッド140(Arrowhead 140)」フリゲート艦2隻の建造ライセンス販売で合意した。2025年に合意された英国とインドネシアの海洋パートナーシップ・プログラム(MPP)に基づく初の合意となった。 アローヘッド2隻に関する基本合意とあわせ、インドネシアは、MPPで定める調達目標を示す意向書(LOI)にも署名した。ライセンス権は数カ月以内に付与される見通しだ。 イン…
進化する防空訓練、ウクライナ軍の対ドローンシミュレーター
NSBT アナリスト 小松 和郎 ウクライナ軍は無人航空機(UAV)への対処能力を高めるため、仮想上の訓練環境に活路を見出している。 ウクライナ国防省はこのほど、「チャイカ・エム(Chaika-M)」と呼ばれる新型電子シミュレーターを、ウクライナ軍における正式装備として承認した。このチャイカ・エムは、通称「フライスワッター(Flyswatter)」として知られている。 この訓練装置は、対ドローン戦術の習得を目的として設計さ…
【企業情報】BAEシステムズがカタールのバルザンHDと防衛技術協…
BAEシステムズ社は1月21日、カタールのバルザン・ホールディングス(Barzan Holdings)社と、将来の防衛技術協力を模索する覚書(MoU)を締結したと発表した。バルザンHDは、国際的に主要な防衛企業との協力促進や、カタール国内での防衛産業の窓口として機能する。 覚書は1月19日から22日にカタールの首都ドーハで開催された「国際海洋防衛産業展・会議(DIMDEX 2026)」の会場で調印された。両社は専門知識を結集し、カタールの…
【企業情報】EDGEとバルザンHDが防衛合弁企業を設立
EDGEグループは1月20日、カタールのバルザン・ホールディングス(Barzan Holdings)と、先進防衛技術の共同開発を目的とする合弁企業の設立で合意したと発表した。 EDGEは、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビに拠点を置く防衛・先端技術分野の企業グループで、合意により、UAEとカタール間の長期的な産業協力が強化された。 バルザンHDは、カタールの防衛力強化を目的とする国際的な主要防衛企業や関係機関との協力を進め、国内…