2026/06/01 NSBT Japan 編集部 防衛産業への関心が高まっている。自動車部品や精密加工、電子機器、ドローンなど、民生分野を主戦場としてきた企業にも、新たな商機として防衛・安全保障分野が見え始めた。 一方、この分野には通常の製造業とは異なる法規制が存在する。なかでも避けて通れないのが、外国為替及び外国貿易法、いわゆる「外為法」だ。防衛装備品そのものだけでなく、部品、技術情報、ソフトウエア、さらに用途に…
ピックアップ
その他
【企業情報】ネロス社が英子会社を設立し安全なドローンを生産、…
米国のドローン企業ネロス・テクノロジーズ(Neros Technologies)社が3月3日、英国子会社ネロス・テクノロジーズ UK社の設立を発表した。今後、5年間で最大1000万ポンド(約21億円)を初期投資として投じる。 同社は一人称視点(FPV)ドローンを、同盟国製の安全な部品のみで製造する。ネロス UKの設立で、英国軍と欧州の同盟国に対して英国製ドローンの供給を目指す。 ネロスは2023年の設立以来、急成長を遂げた。これまでに米…
【シンクタンク情報】2025年世界の防衛支出は2.5%増の415兆円超…
世界の防衛支出が拡大を続けている。英国のシンクタンク「国際戦略研究機関(IISS)」の最新報告によると、2025年の世界の防衛支出は過去最高となった。ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢の緊張を受けて各国の軍備増強が進むなか、欧州では防衛産業への投資と制度整備が同時に動き出している。 こうした欧州の動きは、防衛産業を巡る国際競争にも影響を与えそうだ。IISSは2026年2月24日、2025年の世界の防衛支出が2兆6300億ドル(…
【企業情報】インスタグリッド社が軍用ポータブル電源「GO MIL」…
ドイツのポータブル電源を手がける企業インスタグリッド(Instagrid)社は2月23日、ニュルンベルクで開催された「エンフォース・タック(ET:Enforce Tac)2026」で、軍用ポータブル電源「GO MIL」を初披露した。ET2026は25日まで開催された、法執行・安全保障関連産業の展示会だ。 GO MILは、軍が戦場に持ち込むことを想定したポータブル電源で、化石燃料を燃やす発電ではなく、静音で排熱が目立たず戦場では敵に見つかりにくい…
【企業情報】マイディフェンス社がシンガポールにアジア太平洋向…
マイディフェンス(MyDefence)社が2月3日、アジア太平洋地域での事業拡大のため、シンガポールに拠点を開設したと発表した。同社は、デンマークに本社を置く「対無人航空機システム(C-UAS)技術」を手がける企業だ。 シンガポールの立地と都市化された環境は、アジア太平洋地域の都市を想定したC-UAS技術の検証に適しているとされる。同国では、高度なインフラが整備され、モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、ビッグ…
【企業情報】米国、企業の防衛市場への参入を支援するデジタル基…
米国防総省の中小企業プログラム室(OSBP)が1月29日、企業の防衛産業参入を拡大するプラットフォーム「LYNX」の開設を発表した。LYNXは、企業の防衛調達案件に参入する準備の状況と事業能力を可視化する。 登録する企業は、まず企業の概要を登録して初期診断をし、その後調達案件への参入に向けた次の段階に進むことになる。 LYNXは、優れた技術を持ちながら、防衛産業への参入や準備、パートナー探しに課題を抱える企業向けの…
【政府情報】英国が防衛産業向け人材育成、高等教育機関に166億…
英国防省は2月5日、国防産業で必要な技能を持つ人材を増やすため、大学や特定分野に特化した小規模なカレッジなどの高等教育機関を対象に、総額8000万ポンド(約166億3000万円)の支援を実施すると発表した。工学と計算機科学を中心とする戦略上重要な分野で学生の受け入れ枠を増やし、国防生産の基盤強化につなげる。 資金は2本立てとし、うち5000万ポンド(約103億9375万円)は今後6年間で約2400人分の新たな学生枠の創出に充て…
【企業情報】L3ハリス社が事業再編、「最善の体制」に
米防衛大手L3ハリス(L3Harris Technologies,Inc.)社が1月5日、事業部門の再編を発表した。4つあった事業部門を3つに再編しており、これは将来の戦争のあり方を見据えたものという。 新たな3つの事業部門は以下の通り。 ①宇宙・ミッション・システム部門〈責任者:サム・メータ(Sam Metha)氏〉②通信・スペクトラム優位部門〈責任者:ジョン・ランボー(Jon Rambeau)氏〉③ミサイル部門〈責任者:ケン・ベディングフィール…
【マーケット情報】ASD、年次報告で欧州防衛産業の雇用が過去最…
欧州航空宇宙防衛産業協会(ASD)は2025年12月18日、欧州の航空宇宙と安全保障、防衛分野の産業動向をまとめた年次報告書を公表した。2024年の実績として域内産業の成長が続き、直接雇用者数が過去最高を更新したことが明らかになった。地政学的な緊張が高まるなか、防衛力の強化と産業基盤の維持が欧州全体の課題として浮かび上がっている。 報告書によると、欧州の航空宇宙と安全保障、防衛産業の直接雇用は110万3000人に達した…
【企業情報】英国バブコック社、地元でDISに基づくSTEM教育を主…
英国防衛大手のバブコック(Babcock)社が12月23日、STEM(科学・技術・工学・数学)の試験的な教育事業を主導すると発表した。英国政府が主導する1億8200万ポンド(約383億6000万円)規模の技能強化事業の一環で、英国のプリマス(Plymouth)市で実施される。 事業は、英国が2025年9月8日に発表した防衛産業戦略(Defence Industrial Strategy)の一部で、工学やサイバー分野をはじめとする防衛産業での人材不足の解消が目的だ。…
サプライチェーン海外依存からの脱却の試みとその課題
サプライチェーンにおける海外依存を減らす試みが続く中、それによるコスト増や品質低下をどう補うかが議論の的となっている。世界で多くの国が直面する課題である一方、有効な対処法は見つかっていない。 欧州製品を中心に武器輸入を制限されているイスラエルでは、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が同国防衛産業の自立を目指し、他国企業への依存を減らす方針を明らかにしている。イスラエルでは戦闘機や潜水艦をはじめ多…
米政府閉鎖は防衛産業にも打撃
米国で2025年10月1日に開始された新会計年度の予算が不成立のため、政府機関は閉鎖となった。大半の公的業務が停止され、防衛産業においても政府発注の遅れ、取り消しなどが懸念されている。 米国では各年、10月から始まる新会計年度に備え、9月末までに新年度予算を可決する必要がある。期限までに可決しない場合には、「つなぎ予算」という暫定的な予算を定める場合もある。しかしいずれも成立しないと、米政府機関が閉鎖し、一…
【政府情報】米国防総省、グーグル社のGemini導入でAI活用を本格…
米国防総省は12月9日、生成AI(人工知能)プラットフォーム「GenAI.mil」を立ち上げ、初の先端AIとして米グーグル(Google)社の「政府向けジェミニ(Gemini for Government)」を導入したと発表した。同省はAIを業務全般に活用し、効率化と即応性を向上する「AIファースト」方針を掲げており、今回の取り組みをその中核に位置づける。 GenAI.mil は生成AIモデルを集約する専用プラットフォームで、文官、軍人、契約職員を含む省…
【政府情報】米国戦略資本局、レアアース磁石の国内生産へ7億ド…
米国戦略資本局(OSC:Office of Strategic Capital)は11月21日、レアアース(希土類)磁石の国内生産拡大に向け、レアアース磁石の新興企業バルカン・エレメンツ(Vulcan Elements)社とレアメタルのリサイクル技術企業リエレメント・テクノロジーズ(ReElement Technologies)社に対し、総額7億ドル(約1089億4000万円)の条件付き融資枠を設定したと発表した。 対象はネオジム鉄ボロン磁石の製造拠点整備で、2社が今後数年で…
国防総省は人員削減圧力に直面
米空軍、宇宙軍では、軍人への給与増額と共に、非戦闘部門における人員削減が予定されている。給与増額は待遇改善の一環として人材引き留めのために必要である一方、連邦政府全体で進む予算縮小や人員削減の流れの中で、国防総省にも圧力がかかっている。人員削減によって対応できなくなった業務は民間企業に委託される見通しだが、能力維持や効率性の面で課題が残る。 人員削減を進める米国の事情米国防総省の人員削減は、トラン…
【企業情報】ラインメタル社、ドイツ陸軍の戦闘訓練センターの近…
ラインメタル(Rheinmetall)社が、ドイツ連邦軍から同国内の陸軍戦闘訓練センターを近代化する事業の契約を獲得した。近代化の対象となる施設は、ドイツのザクセン=アンハルト州(Saxony-Anhalt)のアルトマルク地区(Altmark)に所在する。 この事業の目的は、陸上作戦のデジタル化計画(D-LBO:Digitalisation of Land-based Operations)にドイツ陸軍の訓練センターを対応させることである。契約は2025年10月に締結され、総額…
米国、軍用ドローン調達サイト「ドローン版アマゾン」を開設
米国は今秋、軍部隊がドローンを直接購入できるオンライン市場を開設する予定だ。これは、ウクライナが2024年に導入した軍関係者向け技術購入サイト「Brave1 Market」をモデルにしたものだ。 米国防総省の関係者は、この仕組みを「ドローン版アマゾン」と説明している。サイトは民間のオンラインストアに近いデザインで、部隊は性能や仕様を比較しながら任務に適した機種を選択できる。従来の煩雑で時間のかかる調達手続きが…
【企業情報】UAEのエッジ社、米アンドゥリル社と自律型システム…
アラブ首長国連邦(UAE)の防衛コングロマリット(防衛関連の複合企業グループ)であるエッジ(EDGE)社は11月13日、米国の防衛技術企業アンドゥリル(Anduril)社と自律型システムの設計、開発、製造を共同で進める合弁事業を設立すると発表した。中東で高まる無人システムの需要に対応し、両社の技術力と生産基盤を結びつける。 米国とUAEは安全保障や商業分野で長年協力しており、今回の提携はソフトウエア主導の先端技術を両…
米アンドゥリル社が台湾と韓国へ進出、現地企業と提携も
米国の防衛企業アンドゥリル(Anduril)社は、台湾、韓国へと事業を拡大している。台湾と新たに無人機の受注契約を締結し、大韓航空との間では同社によるライセンス生産で合意した。同社がメイン事業とする無人機や自律システムは、緊張が高まる東アジアにおいて一層の需要拡大が予想される。 2025年8月、アンドゥリル社は台湾における新オフィスの開設を発表し、東アジアでの販路拡大、サプライチェーン(供給網)構築に力を入れ…
【政府情報】米陸軍の新型戦闘糧食、補給困難地での長期活動を想…
米国防総省では常に、兵士の糧食の改善が行われている。米軍では現在、将来の戦争では、糧食の補給が必ずしも行えない戦闘地域で、小規模な部隊が長期間活動することを想定している。これに対応する新しい戦闘糧食[1]の一つは「近接戦闘向け携行糧食(CCAR:Close Combat Assault Ration)」で、米軍内では7月より調達可能となった。 CCARは従来の「FSR(First Strike Ration)[2]」に取って代わるものである。FSRは10年前から配…
【企業情報】ボーイング社、新供給モデル「RDR」で航空機部品の…
米ボーイング(Boeing)社と米国防省傘下の国防兵站局(DLA:Defense Logistics Agency)が、「迅速納品方式(RDR:Rapid Delivery Release)」と呼ばれる新しい供給プロセスを試験的に運用している。これによって、提案から納品までにかかる期間の短縮を目指す。 新たな供給プロセスはカスタマーサポートを改善し、需要急増時や緊急事態におけるボーイング社の対応能力を強化する。初期の試験結果では、RDRによって標準よりも数…