ポーランド兵器展示会「MSPO 2025」視察記
NSBT Japan エグゼクティブ・ストラテジスト磯部 晃一 9月上旬、ポーランドの兵器展示会「MSPO 2025」を一般社団法人「安全保障ビジネスイノベーション協会(SBIJ)」代表理事として視察してきた。同展示会は、首都ワルシャワから南に180kmほどのところにあるキェルツェという一地方都市において、2日から5日にかけて開催された。今年で第33回目を数える、かなり歴史のある展示会である。 この間、3日には中国・北京で抗日戦争…
NSBT Japan エグゼクティブ・ストラテジスト磯部 晃一 9月上旬、ポーランドの兵器展示会「MSPO 2025」を一般社団法人「安全保障ビジネスイノベーション協会(SBIJ)」代表理事として視察してきた。同展示会は、首都ワルシャワから南に180kmほどのところにあるキェルツェという一地方都市において、2日から5日にかけて開催された。今年で第33回目を数える、かなり歴史のある展示会である。 この間、3日には中国・北京で抗日戦争…
下記は、2025年4月21日に公開された元の英語記事から翻訳された記事である。元の記事はこちら国際基督教大学教授ヴィルヘルム・フォッセ ドナルド・トランプ氏が米大統領選に再選を果たして以来、彼が選挙戦で「国防費をGDPの2%、あるいは最近では3%、4%にまで大幅に増額しない限り、米国はその国を守らない」と発言したことを受けて、ヨーロッパ各国は米国の安全保障上の保証について強い不安を抱くようになった。2025年2月28日…
下記は、2025年4月21日(更新:9月5日)に公開された元の英語記事から翻訳された記事である。元の記事はこちら 東京大学公共政策大学院教授ヘン・イクァン 日本と英国(UK)はいずれも海洋国家であり、それぞれの海軍間で相互運用性が高まりつつある。一方、実際に…
NSBT Japan アナリスト 辻 一平 「変化は機会である」。この産業革命期の思想に思いを巡らせながら今回、「DSEI UK 2025」の開催された英国・ロンドンから「Preparing the future force(未来の軍隊に備える)」というテーマに沿って、未来への潮流を見た。産業革命の時代に人類は、蒸気機関の登場を脅威とも機会とも捉えた。そして、そこからの選択が国家や企業の命運を分けた。同様に、私たちは今、新しい技術がもたらす戦場…
NSBT Japan アナリスト 辻 一平 戦争は往々にして、最も複雑な環境で行われる。2025年9月16日、イスラエル国防軍(IDF)は、ガザ市に対して本格的な地上侵攻を開始した。報道各社の速報が伝えるところでは、複数の師団規模の部隊が投入され、大規模な空爆や砲撃と連動した市街地への突入が始まったという。こうした大規模作戦の陰で、表舞台に現れず極めて重要な役割を担うのがイスラエル特殊部隊である。 本稿では、公開報道…
NSBT Japanストラテジスト・拓殖大学教授佐藤 丙午 防衛生産行動計画(DPAP)2022年のロシアのウクライナ侵略に対するNATOの対応の一つが、防衛生産行動計画(DPAP)の策定である。2023年のNATO首脳会合で合意されたDPAPは、NATOが同盟内で「単一の防衛生産機構」を作る方向に舵を切ったものと評されている。新兵器の開発や新能力の採用等において、同盟国による需要の集約、防衛生産と産業能力に関する課題の理解と対応、および…
東京大学公共政策大学院教授ヘン・イクァン 10年前には想像もつかなかったことであるが、現在、日本の自衛隊(SDF)はインド太平洋地域において欧州の軍隊と定期的に共同軍事演習を実施している。これらの演習の多くは、欧州の部隊が日本の領土や空域で初めて訓練を実施する歴史的な出来事を記念するものである。 演習は今や多様な作戦領域にまたがっており、海上では日仏共同演習「オグリ=ヴェルニー」、陸上では日英共同演習…
NSBT Japanアナリスト 辻 一平 1.評価全般無人機が変える戦場2025年6月1日、ウクライナによるロシア国内への大規模なドローン攻撃が実行された。「蜘蛛の巣(スパイダー・ウェブ)作戦」と呼ばれる本作戦は、ロシア領内にある5か所(ウクライナ側発表)の空軍基地を同時に攻撃したものであり、世界にも驚きをもって伝えられた。これらの基地は、ロシアの国土の中でも奥深くに位置する軍事拠点であるが、それが117機ものFPV(…
NSBT Japan チーフ・アナリスト中條 剛 2027年、中国は台湾に武力侵攻する。まことしやかに言われているこの説は、2021年に元米インド太平洋軍のフィリップ・S・デービットソン(Philip S.Davidson)司令官が米連邦議会上院において「中国が台湾を6年以内、つまり2027年までに侵攻する可能性がある」と発言したことに端を発している。以来、「2027年に侵攻準備を完了する」であるとか、「習近平総書記が3期目の任期を終える2027…
NSBT Japanストラテジスト・拓殖大学教授佐藤 丙午社会学についてGW期間中、ネット上で大学教授と国会議員の対談が話題になった。X上でのコメントおよびそれに対する反応について、両者がやり取りをX上で展開する中、ネット番組で直接対談を行い、そこでの応酬が注目されたものである。詳細はXやYouTube上で確認してほしいが、そこでの議論を見ていて思い出したことがある。それは社会学者に対する社会の評価である。 実は日本に…
NSBT Japanストラテジスト・拓殖大学教授佐藤 丙午 造船分野での日米協力についてトランプ大統領が問題提起した関税交渉において、造船分野での日米協力(日本の造船業が米国の海軍艦船の製造や修理に関わること。2月の日米首脳共同声明においても言及された)が一つの議題となった。これは、日本の製造業の海外直接投資という文脈で言及されているが、本質的には日米の防衛産業協力の最優先事項と位置付ける方が適切かもしれな…
NSBT Japanストラテジスト・拓殖大学教授佐藤 丙午 戦後80年談話について石破首相が戦後80年に際し、首相談話を検討しているとの報道が流れ、その後周囲の説得で断念したとの報道が続いた。公式発表があったわけではないので、事実関係は不明である。断念したとの報道が流れても、石破首相が最終的にどのような決断をするかはわからないため、今後の展開を見守るべきであろう。 その上で、戦後80年の談話を発表するとすれば、そ…
米国ではトランプ政権への移行に伴い、ウクライナでの全面戦争を終結させる動きが見られる。一方、開戦から3年が経過した現在もウクライナ軍は新たな困難に直面しているようだ。 韓国軍合同参謀本部は2025年1月24日、「北朝鮮のウクライナ派兵から4か月が経過した。これまでの戦闘で多数の死傷者や捕虜が発生し、一時は撤退の可能性もあったが、実際には追加派兵の準備が進んでいる」と発表した。 さらに韓国国防部によると、北…
NSBT Japanストラテジスト・拓殖大学教授佐藤 丙午 2025年3月3日~7日の日程で開催された特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みにおける自律型致死兵器システム(LAWS)に関する政府専門家会合(GGE)の2025年の第一セッションは、全日程を通じ、実質的な議論を行って終了した。今回のセッションでは、2026年のレビュー会議に提出される最終報告書の内容を中心に議論が進み、近年のGGEと比べても、実質的な議論が行われた…
NSBT Japanストラテジスト・拓殖大学教授佐藤 丙午本日3月3日(米東部時間)、ニューヨークにて核兵器禁止条約(TPNW)の第3回締約国会議が開催されるにあたって、同会議への日本のオブザーバー参加について考えてみた。 ○核兵器禁止条約(TPNW)とはTPNWは2017年7月に国連で採択され、2021年1月に発効(2020年10月に規定の批准国数を超えた)した、核兵器の禁止を包括的に定めた条約である。この条約は、核兵器の非人道性に対…
NSBT Japanストラテジスト/拓殖大学教授佐藤 丙午 <イスラエルの安全保障問題を考える>2023年10月7日にハマスがイスラエルへ攻撃を仕掛け、音楽フェスティバルの会場から民間人を拉致する事件を契機に始まった、イスラエルのガザ侵攻および、その後の中東地域の動乱が最終的にどのような形で解決するかは不明である。この問題では、多くの民間人が犠牲になった。特にパレスチナ側の犠牲者が膨大な数に上り、国連関係組織等も…
NSBT Japanアナリスト辻 一平<必要不可欠のドローン>「必要は成功の母(父)」とよくいわれるが、昨今のウクライナとロシアの戦闘におけるドローンを用いた軍事作戦の戦術的成功などはその典型といえるのかもしれない。ウクライナ、ロシア双方が文字通り必死に戦闘を繰り広げている結果、ドローンは短期間で進化し、相手に脅威を与えるものとして無くてはならない存在となった。 ドローンは戦場だけでなく、ビジネスの分野にお…
NSBT Japanストラテジスト/拓殖大学教授佐藤 丙午 2024年9月17、18日に連続して、レバノン全土でイスラエルの秘密機関の関与が疑われる爆発事件が発生した。20日に国連の安全保障理事会の緊急会合が開催された他、各種報道でも扱われており、今後事態の進展とともに、事実が解明されてゆくであろう。 この爆破事件は、ポケベル(Pager)と無線通信機器(Walkie Talkie)、そして太陽光パネルが仕掛けられた何らかの爆発物で、…
NSBT Japanストラテジスト/拓殖大学教授佐藤 丙午特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)自律型致死無人兵器システム(LAWS)政府専門家会合(GGE)は2016年から続く国際人道法に関する軍備管理軍縮交渉である。この交渉の開始当初は、LAWSは理解されにくかったため、AI兵器を規制する交渉、またロボット兵器を禁止する交渉などと呼ばれていた。防衛省も2019年の「防衛白書」で国際社会におけるルール形成の重要性を強調し、同時に…
NSBT Japan アナリスト 小泉 吉功フランス通信社(AFP)[xv]も、背景に踏み込んで貴重な洞察を提供している。「分析者曰く、欧州は中国のスパイ活動に対抗することに不慣れだ」(4月24日)[xvi]では、幾つかの興味深い洞察が見られる。中国に関する西洋の知識の不足と、ウクライナとガザでの戦争を含む複数の危機、テロリズムは、強力な敵に直面して資源を欠いている欧州をさらに弱めていると説明している。 2023年12月7日に開…