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Monthly Night Vision Report

Monthly Night Vision Report No.21 ~米国の暗視分野の研究開発…

難波 久男 今回は、国防高等研究計画局(DARPA)が推進する暗視分野の研究開発プロジェクト「ENVision(Enhanced Night Vision in Eyeglass Form)」について概説します。DARPA における暗視技術関連プロジェクトは、従来の暗視装置の限界を根本的に打ち破るような、革新的でリスクの高い研究に焦点を当てています。DARPAは、既存の技術の漸進的な改善ではなく、全く新しい科学的原理や工学的手法を用いた「ゲームチェンジャー」…

2025/08/28 NSBT Japan 編集部
北米

Monthly Night Vision Report No.20 ~米国の暗視分野の研究開発…

難波 久男 米国は、科学技術の研究開発で最先端を走っています。 国防高等研究計画局(DARPA)や各軍の研究所などの政府組織だけでなく、その政府組織から資金を提供された大学や民間企業においても、基礎研究から装備品開発まで幅広く行われ、すばらしい技術開発が行われています。 暗視分野についても同様で、DARPAと軍研究所を中心に研究開発が行われており、さまざまな成果を上げています。 今回より2回にわたって、米国…

2025/08/22 NSBT Japan 編集部
暗視装置

Monthly Night Vision Report No.19 ~NVGとIRの複合システム2…

難波 久男 暗視ゴーグル(NVG: Night Vision Goggle)と赤外線(IR: Infrared)センサーの複合システムの第2回目となる今回は、NVGとIRの複合システムの事例として、製品化している複合システムについて個別に紹介します。NVGとIRの複合システムには大きく分けると、NVGとIRカメラを1つの筐体(きょうたい)に納めた「一体型」と、NVGにIRカメラを後付けする「クリップオン型」の2つに分かれます。 クリップオン型は、既存のNVG…

2025/06/25 NSBT Japan 編集部
個人装備 暗視装置

Monthly Night Vision Report No.18 ~NVGとIRの複合システム1~

難波 久男 今回から3回にわたって、暗視ゴーグル(NVG: Night Vision Goggle)と赤外線(IR: Infrared)センサーを複合した暗視装置について説明します。第1回目となる今回は、(1) NVGとIRの特徴とその違い、(2) NVGとIRを複合するメリット、(3) NVGとIRの複合方法についてです。第2回目と第3回目では、NVGとIRの複合システムについて実際の事例を説明します。今回取り上げる複合システムは、個人装具に限定し、またIRも非冷却型…

2025/05/02 NSBT Japan 編集部
個人装備 暗視装置

Monthly Night Vision Report No.17 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 今回は、赤外線イメージングに必須の構成要素である赤外線光学材料(ゲルマニウム、シリコンなど)について説明します。 1.赤外線光学材料の特性値 まず、赤外線光学材料を選択する際には、以下のような特性を考慮する必要があります。 1) 透過率赤外線光学材料の透過率(分光透過率)は、入射光量に対する出射光量の相対的な割合、すなわち入射した光の量に対してどれだけの光が材料を通過するかの割合を示し…

2025/03/28 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.17 ~赤外線イメージングの基礎…

 難波 久男 今回は、赤外線イメージングに必須の構成要素である赤外線光学材料(ゲルマニウム、シリコンなど)について説明します。 1.赤外線光学材料の特性値 まず、赤外線光学材料を選択する際には、以下のような特性を考慮する必要があります。 1) 透過率赤外線光学材料の透過率(分光透過率)は、入射光量に対する出射光量の相対的な割合、すなわち入射した光の量に対してどれだけの光が材料を通過するかの割合を示…

2025/03/27 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.16 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 今回は、赤外線イメージングの軍用用途での冷却型赤外線センサーと非冷却型赤外線センサーの使い分けについて説明します。 1.冷却型赤外線センサーと非冷却型赤外線センサーの違い冷却型赤外線センサーと非冷却型赤外線センサーの特性の違いを表1に示します。これらの特性の違いと、用途の要求特性から冷却型か非冷却型の選択が行われます。 比較項目冷却型非冷却型検出波長帯近赤外線~中赤外線~遠赤外線遠赤外…

2025/03/19 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.15 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 今回は、赤外線イメージングの軍用用途について説明します。 1.アプリケーション赤外線イメージングの主な軍用用途には、警戒監視、ミサイルシーカー、ミサイル警戒装置の3つがあります。1)警戒監視(射撃照準を含む)警戒監視用の赤外線イメージングは、船舶、航空機、車両、兵士など幅広いプラットフォームで使用されています。赤外線イメージングの利点は、以下の4点が挙げられます: a) 軍用目標は、船舶、車…

2025/01/17 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.14 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 1. 赤外線イメージング装置の注目すべき仕様項目1)センサー画素数(画素数や分解能と表現されることが多い): センサー画素数は、映像の詳細度に直接影響します。一般的に、画素数が多いほど、より詳細な画像が得られます。例えば、320×240や640×480の解像度が一般的です。2)感度波長域: 非冷却赤外線センサーは通常、8~14μmの範囲で動作します。3)測定温度範囲: 装置が対応できる温度範囲は、使用目的に応…

2024/12/06 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.13 ~NVGの基礎知識7:カタログ…

難波 久男 1.NVGのカタログ仕様の見方図1と図2は単眼のNVGにおけるカタログ中の仕様欄の例です。記載内容が各社で様々であり、今回は提示した例の各項目をたどりながら説明します。 図1 単眼NVGのカタログ仕様例 [1]   図1は、単眼のNVGの仕様です。このNVGは、望遠レンズとなるADAPTERレンズを対物レンズに装着できる機能があります。 ・Zoom(拡大倍率):望遠レンズを装着することで見える物体の大きさが変化します。1x…

2024/11/01 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.12 ~目標視認性能について(そ…

 難波 久男 1. 目標視認性能に関わる要素目標視認性能に関わる要素には、大きく分けて6つの要素があります。撮像の対象となる目標(TARGET)、背景(BACKGROUND)、目標の光信号が伝搬する大気(ATOMOSPHERE)、光信号を受信し映像化する撮像装置(ここではLRIRC:Long Range InfraRed Camera)、映像を表示する表示器(DISPLAY)、映像を観測する観測者(OBSERVER)の6つの要素です(図1)。 ここでは撮像装置のうち、赤外線…

2024/10/04 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.11 ~目標視認性能について(そ…

難波 久男  1.DRIとはNight Visionは、防衛用途では目標の捜索に使われることが多く、そのため米陸軍研究所であるNight Vision Lab(現在は、US Army Night Vision and Electronic Sensors Directorate)では1950年代から目標視認性能に関する研究が行われてきました。目標捜索のタスクには大まかにDetection(探知)、Recognition(認識)、Identification(識別)の3つの視認レベルがあり、これらの頭文字をとって「DRI」と…

2024/09/17 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.10 ~NVGの基礎知識6:イメー…

難波 久男 以下に、NVGの心臓部であるイメージインテンシファイアチューブについて解説します。 1.イメージインテンシファイアチューブの構造と動作図1にイメージインテンシファイアチューブの構造例を示します。図の左から順にチューブケース、Anti Veiling Glare input window(迷光防止入射窓)、Photocathode(光電陰極)、Microchannel Plate(マイクロチャンネルプレート)、Phosphor Screen(蛍光体スクリーン)、Out…

2024/08/01 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.9 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 1. 赤外線映像装置の性能赤外線映像装置の性能には、分解能、画素数のほか赤外線映像装置特有の性能としてNETD(Noise Equivalent Temperature Difference:雑音等価温度差)、時間的ノイズ、空間的ノイズ、温度入出力特性等があります。今回のレポートでは、赤外線映像装置特有の性能について説明します。 2. 赤外線映像装置の構成図1は、赤外線映像装置性能を議論する場合の赤外線映像装置の構成要素例です。赤外線…

2024/07/16 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.8 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 1. 冷却型赤外線センサーと非冷却型赤外線センサーの比較今回は、冷却型赤外線センサー(以下、冷却型)と非冷却型赤外線センサー(以下、非冷却型)を比較し、一般的な傾向を述べます。比較項目は、検出波長帯、感度、応答性、フレームレート(1秒間に画面を何回更新しているかを示した数値)、冷凍機の必要性、画素寸法、画素数とします。一般的な傾向比較を表1に示します。この表は一般的な傾向で、製品や開発事例…

2024/05/24 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.7 ~赤外線イメージングの基礎…

難波 久男 1.赤外線センサーの分類赤外線イメージングセンサーは、検出原理、センサー材料、感度波長等の違いで様々な種類に分類されます。今回は、赤外線センサーについて検出原理からの分類を紹介します。 図1に検出原理から見た赤外線センサーの分類を示します。大きく分けると量子型センサーと熱型センサーに分類できます。 量子型センサーは、入射する赤外線の光子によってセンサー素子が励起し、光起電力効果又は光伝…

2024/05/03 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.6~赤外線イメージングの基礎知…

難波 久男 1. 赤外線とは赤外線とは、可視光線より波長が長く、マイクロ波より波長が短い電磁波です。波長としては0.78μm近辺から1,000μm近辺までです。可視光線より長いため肉眼では見えない領域です。 すべての物体は、絶対零度より高い温度であれば赤外線を放射します。 2. プランクの放射則赤外線の特性を考える場合、物体を代表するモデルとして完全黒体をよく使います。完全黒体は、すべての光を吸収する理想物体で…

2024/03/29 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.5~NVGの基礎知識5:技術動向…

難波 久男 以下に、NVGの今後の技術動向を以下の観点から解説します。1)性能指数(FOM:Figure Of Merit)の改善2)感度波長域の拡張3)小型軽量化4)デジタル化・高感度CMOSセンサ・イメージインテンシファイアとCMOSセンサとの融合 1)性能指数(FOM:Figure of Merit)の改善 FOMは、NVGの重要な性能指標であり改善により探知・識別距離が延伸します。従来のNVGでは、FOM1800~でしたが、現在の最高性能はFOM2300(Pho…

2024/02/23 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.4~NVGの基礎知識4:性能指標…

難波 久男NVGの性能指標は、イメージ・インテンシファイア・チューブ(以下、IIT)の性能によるところが大です。IITの性能指標には、感度、分解能、性能指数(Figure of Merit:FOM)、視野角、ハロー径、ゲイン、感度波長域、チューブ径、蛍光体表示色等があります。暗視装置であるNVGが求められる性能は、「暗闇で敵より先に敵を発見すること」につきます。これは、探知・識別に関わる性能です。暗闇(低照度状況下)で、高感度…

2024/01/19 NSBT Japan 編集部

Monthly Night Vision Report No.3 ~NVGの基礎知識3:構造・動…

難波 久男1.NVGの構造図1にNVG(Night Vision Goggle)の外観・構造を示します。主な部品は、対物レンズ、イメージ・インテンシファイア・チューブ(以下、IIT)、接眼レンズ(アイピース)から構成されます。この他、IITを制御する電子回路及び電池を必要とします。対物レンズで光を取り込みます。一般的なNVGであるPVS-14及びその類似のNVGは視野角約40度の対物レンズを使用しています。IITで入射光の映像が増幅されます。そ…

2024/01/12 NSBT Japan 編集部