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イスラエル軍所属F-35が巡航ミサイルを撃墜

イスラエル空軍は史上初となるF-35による巡航ミサイルの撃墜を行った。
【画像出典】X:https://twitter.com/space_osint/status/1675469451536347137/photo/1

2023/11/28 NSBT Japan 編集部
情報技術 データ処理・分析 画像分析・処理 レーダー ドローン 北アメリカ 中東 航空機
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イスラエル空軍は2023年11月2日、F-35のイスラエル仕様であるF-35 アディール(以下F-35 I)を使用し、巡航ミサイルの撃墜に成功したと発表。F-35が巡航ミサイルを撃墜するのは、史上初となる。
 
現在イスラエル軍は、パレスチナのガザ地区を実行支配する「ハマス」と戦闘中であるが、巡航ミサイルはガザ地区ではなく、南東方面からイスラエルに向けて発射されたようである。この地域は、イランが支援するイエメンの武装勢力、フーシ派が支配しており、これまでもイラン製の巡航ミサイルや自爆ドローンを使った攻撃が頻繁に行われている。今回の攻撃もフーシ派によるものと推察される。
 
2023年10月7日のハマスによる襲撃以来、ガザ地区では戦闘が激化している。同時に、イエメンからの空の脅威も増大している。10月18日、フーシ派はイスラエルに向け複数の無人機と巡航ミサイルを発射した。これに対し、イエメン沿岸をパトロール中であった米海軍のミサイル駆逐艦(USSカーニー)は9時間の対空戦闘を行い、無人機15機と巡航ミサイル4発を撃墜した。
 
F-35が巡航ミサイルを撃墜したのは今回が始めてとなるが、その能力については長い間議論されてきた。2019年1月に発表した米国の「ミサイル防衛計画(修正版)」には、F35をICBM(大陸間弾道ミサイル)迎撃用に改修する要求が含まれている。
 
イスラエルのエルサレム・ポスト紙は「イランが巡航ミサイルでイスラエルを奇襲攻撃する可能性がある中、F-35 Iはそのような脅威を排除できることを証明した」と報じた。ロッキード社、航空機部門の副CEOゲイリー・ノース氏は、「F-35に搭載されている高性能 AESAレーダー「AN/APG-81」のおかげで、巡航ミサイルのようなレーダー反射面積の少ない飛翔体も識別し撃墜できるようになった」と述べている。
 
イスラエルが公開した撃墜映像には、低空を飛行する巡航ミサイルが最初に捉えられている。巡航ミサイルは進路をわずかに変更したが、その後、小型の飛翔体が急速に接近し、瞬時に巡航ミサイルを破壊した。今回の破壊では赤外線誘導式のAIM-9X「サイドワインダー」を使用したと報じられている。



【参考】
https://breakingdefense.com/2023/11/israel-uses-f-35i-to-shoot-down-cruise-missile-a-first-for-joint-strike-fighter/
 
https://aviationweek.com/defense-space/missile-defense-weapons/f-35i-scores-first-cruise-missile-shootdown
 


 

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