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【企業情報(契約)】レイセオンがDARPAから無線給電に関し1,000万ドルの契約を獲得

レイセオンは空中無線給電中継システムを設計・開発するため、米国防高等研究計画局(DARPA)から1,000万ドル(約11億円)の契約を獲得した。
【出典】https://www.darpa.mil/research/programs/power

2023/12/18 NSBT Japan 編集部
情報技術 北アメリカ
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RTX傘下のレイセオン(Raytheon)は紛争地域に電力を供給するための空中無線給電中継システムを設計・開発するため、米国防高等研究計画局(DARPA)から1,000万ドル(約11億円)の契約を獲得した。

DARPAは2022年10月より、「Persistent Optical Wireless Energy Relay(POWER)プログラム」を実施している。同プログラムは、強力な無線電力ビームを活用して、動的で適応性のある光速の無線電力網を構築することにより、空中での電力供給プラットフォーム開発に革命を起こすことを目的としている。

2年間契約の下でレイセオンは、光ビームの収集、送信、転送を可能とする空中中継機「ウェブ」の設計を行う。この「ウェブ」は、無人システム、センサー、エフェクターの精密な長距離操作により、地上電力基地から高高度まで電力を伝送することを可能とする。電力を無線かつ空中で供給することにより、軍は化石燃料依存度を下げるだけでなく、その輸送と貯蔵を減らすことにもつながる。

「電力は現代の戦場では不可欠であり、軍事目標を達成するために不可欠である」と、レイセオンのコリン・ウェーラン先端技術担当社長は言う。「紛争の多い環境で活動する場合、電力は常に利用できるとは限らず、豊富にあるとはいえない。そのため、電力の生成、貯蔵、転送というニーズが極めて高くなる。この技術は、軍隊が安全で効率的な場所で発電し、他のプラットフォームに容易に分配できるようにするものである」。

「POWERプログラム」は、DARPAの「Energy Web Dominance(電力網支配)」という戦略の一部をなすものであり、空、宇宙、海上、陸上および海中の各領域において、より大規模な電力伝送を確立することを目的としている。電力網の支配を確立することで、軍司令官は数秒から数分で電力を転送させることができるようになり、物理的に供給ラインを再構成することなく、ほぼ瞬時に能力を集中させることができるようになる。

同プログラムの作業は、カリフォルニア州エル・セグンドで行われている。

【レイセオンについて】
レイセオンはRTXの事業会社であり、米政府、同盟国およびパートナーの国家主権を守り、安全保障を確保するための攻撃・防衛ソリューションのリーディング・プロバイダーである。レイセオンは100年以上にわたり、統合防空・ミサイル防衛、スマート兵器、ミサイル、高度なセンサーとレーダー、攻撃的・防御的サイバーセキュリティツール、迎撃ミサイル、宇宙ベースシステム、極超音速ミサイル、陸・空・海・宇宙にわたるミサイル防衛の分野で新技術を開発し、既存の能力を強化してきた。

【RTXについて】
RTXは世界最大の航空宇宙・防衛企業である。全世界で18万人以上の従業員を擁し、技術と科学の限界に挑戦し、世界をつなぎ、守る方法を再定義している。業界をリードするコリンズ・エアロスペース、プラット・アンド・ホイットニー、レイセオンの各事業を通じて、RTXは航空事業を発展させ、運用の成功に向けた統合防衛システムのエンジニアリングを行い、次世代技術ソリューションと製造を開発して、世界の顧客が最も重要な課題に対処できるよう支援している。2022年の売上高は670億ドルで、バージニア州アーリントンに本社を置いている。

【出典】
https://www.rtx.com/news/news-center/2023/12/12/rtx-to-create-network-of-energy-webs-for-darpa

 

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