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米陸軍、AIで戦場の情報優越獲得へ
米陸軍は戦場におけるAI技術の積極的な活用に向けた取り組みを始めている。2023年7月10日から 28日にかけて実施された米陸軍の先端技術運用実験「サイバークエスト(Cyber Quest)」では、実験対象としてAI開発大手データロボット(Data Robot)社の開発するAI技術が含まれている。サイバークエストを主催する米陸軍サイバ… -
課題を乗り越えながら開発加速するB-21
新型戦略爆撃機B-21「レイダー(Raider)」の開発が進展している。ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)社は2023年7月27日、B-21の電気システム作動に初めて成功したと発表。今後B-21は試験運用のために小規模生産に入る予定である。なお、米空軍は初飛行について事前の発表を行わないとしているが、屋外試験のペー… -
デジタル化先駆者の地位揺らぐ米国
米国は長らくデジタル化をリードしてきた。2003年の国連によるデジタル政府ランキングで米国は1位に輝くほか、バラク・オバマ(Barack Obama)政権期においては政府内に国内のデジタル化を推進する最高技術責任者(chief technical officer)のポストを新たに創設するなど、デジタルインフラ整備のフロントランナーと見ら… -
米国防省、生成AIを重要視
米国防省国防情報システム局(DISA)は、2023会計年度半ばの技術監視リスト(Tech Watchlist)に生成AIを追加した。過去には5G、ゼロトラスト、耐量子暗号、エッジコンピューティング、テレプレゼンスなどが掲載されており、これらはのちにセキュリティの柱となっている。リストは約6か月ごとに更新されており、今後数年に… -
ロッキード社、高出力レーザー開発
ロッキード社は、米陸軍と防空用高出力レーザー(試作機)を開発すると発表した。契約額は2億2,100万ドル(約320億円)である。本プログラムは2023年から既に始まっており、1億5,400万ドル(約220億円)が執行されている。2025年10月まで継続予定だ。 2017年から高出力レーザーの開発に取り組んできたロッキード社は… -
米海軍特殊部隊、新型潜水艇を導入
2023年7月、米海軍特殊部隊(シールズ)用の乾式潜水艇の納入がようやく実現した。この新型潜水艇は(Dry Combat Submersible:DCS)と呼ばれている。新型潜水艇はシールズの隊員を隠密に水中から上陸させ、任務終了後、陸上から潜水艦(母艦)への帰投が可能だ。 現在もシールズは小型潜水艇を運用しているが、運用… -
中国、半導体規制克服か?
米国は中国に対し、半導体に関する輸出規制をかけている。2018年に米国政府は中国の半導体メーカーである福建省晋華集成電路(JHICC)に対して米国企業からの部品輸出を規制すると発表。2019年には華為技術(ファーウェイ)とその関連企業を、2020年には中国半導体最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)を含む中国企業60社… -
月面開発への投資加速する米国
米国は月面開発に向けた投資を加速している。アメリカ航空宇宙局(NASA)は2023年7月25日、「ティッピングポイント・プログラム(Tipping Point program)」の選出を行ったと発表。ティッピングポイント・プログラムは、月面及び宇宙探査のサポート技術を開発する企業にNASAが総額1億 5,000 万ドル(210億円)の資金を提供… -
ボンバルディア、ボーイングと対潜哨戒機で競合
カナダ国防省は、1980年代から空軍で使用してきたCP140オーロラ海上哨戒機14機の置き換えを検討している。CP140オーロラ海上哨戒機は米国のロッキード・マーチン社が製造し半世紀ほど運用したが、老朽化のため2030年に退役予定だ。 後継機についてカナダ政府は2023年3月、米国のボーイング社に契約を独占的に委託するこ… -
ハンガリー、ラインメタル社製ドローン契約へ
2023年7月20日、ハンガリーはドイツのラインメタル社と徘徊型ドローン「Hero-120」の購入契約を締結した。Hero-120徘徊型ドローン40機、弾頭400発、訓練とサポートを含めた契約額は約1億4,000万ユーロ(約215億円)と見られている。 Hero-120は3.5kgの弾頭を搭載し、時速200km、最長1時間飛行可能な電動徘徊型ドロ… -
インド、アルテミス協定に署名
インドのナレンドラ・モディ首相はアメリカのジョー・バイデン大統領と首脳会談を実施し、惑星防衛、商業宇宙活動、有人宇宙飛行を含む二国間宇宙協力について協議。両国は2023年6月22日、インドがアルテミス協定に署名し、両国の宇宙機関が2024年に国際宇宙ステーションへの共同ミッションを追求する予定であると発表した… -
「レジリエンス」を追求、米宇宙軍
米国は宇宙戦略において、レジリエンス(回復力)を前面に打ち出している。最新の米宇宙軍の予算要求関連文書には、「レジリエンス」という語が300回以上繰り返されているのだ。これは米宇宙軍トップのチャンス・サルツマン(Chance Saltzman)大将の構想を強く反映している。 サルツマン大将は2023年3月7日、「競争… -
米海兵隊、新型輸送艦開発に着手
米海兵隊は新たな輸送艦の開発に着手している。2023年6月28日、米海兵隊リック・ベツィンガー(Rick Betsinger)氏は「MPS(X)」と呼ばれる新型の小型輸送艦の開発に着手しており、2030年ごろの運用開始を目指すと語った。ベツィンガー氏はまた、開発の進む新型小型補給艦の調達を2026年度に開始する予定であることも明らか… -
米空軍、新しいドローン管理システムを開発中
オハイオ州ライトパターソン空軍基地に所在する空軍研究所(AFRL)のイノベーション部門であるAFWERXと空軍研究所情報総局は、フロリダ州エグリン空軍基地に無人航空機システム交通管理(UTM)を設置した。これは、現在の航空交通管理システムがドローンや電動垂直離着陸(eVTOL)航空機の飛行時に、安全性を確保できるこ… -
ボーイング、衛星用対妨害システムを開発
ボーイング社は、同社の防護戦術システム(Protected Tactical Enterprise Service: PTES)を使った対電子妨害機能の実証試験を実施した。この試験では、ソフトウェアとハードウェアと現在の米国国防総省 (DoD) SATCOMとの統合が検証され、実際の衛星に対して対妨害機能(PTW)が正常に動作することが実証された。この機能…