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ドローン大国の中国を追いかける米国の現状
ロシアとの戦いにおいてウクライナはドローンを積極的に活用している。ドローンに依存しているといえるほどだ。この事実はドローンの主要生産国である中国への依存が強まっていることも浮き彫りにしている。 2022年初旬にウクライナ侵略が勃発した時点で、ロシア軍と政府の専門家は数で勝るロシア軍に対してウクライナ… -
ウクライナ侵略、宇宙能力の重要性浮き彫りに
ロシアによるウクライナ侵略開始以来、宇宙空間の重要性への認識が高まりつつある。ウクライナの戦場では、極めて大きな国力、軍事力の差にも関わらずウクライナ軍はロシア軍に対して互角に渡り合っている。ウクライナの抵抗を支えるのは弾薬、車両、防空システムといった西側からの支援であり、中でも偵察衛星、衛星通信… -
中国のiSpace社、再利用ロケットの垂直着陸に成功
中国の民間宇宙企業iSpaceが、再利用ロケット「Hyperbola-2Y」の打ち上げと垂直着陸に成功した。 iSpaceは、2019年に固体燃料ロケット「Hyperbola-1」で軌道投入に成功した最初の中国企業だ。しかし同社はその後、このロケットで3回連続の失敗に見舞われ、今年初めに4年ぶりに実験に成功したばかりである。 「Hyperb… -
2023年11月のDIMEレポート
1日 「AI安全サミット」を英政府が開催。初日に日米英中など参加28カ国がAIの安全確保に向けた国際連携をうたった「ブレッチリー宣言」を発表。※1 1日 トヨタ自、24年3月期の連結純利益が前期比61%増の3兆9,500億円になる見込み。 2日 ロシア、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准撤回。 核実験禁止という規範にコミ… -
米海軍、潜水艦からUUVの発射試験を開始
米海軍は、潜水艦から無人潜水艇(Unmanned underwater vehicle, UUV)を発射、回収する実験を行っている。この無人潜水艇は、今後数年以内に運用が開始される見通しであるが、海軍は既に類似のシステムを用いて使用方法を訓練する段階に入っている。開発が成功すれば、潜水艦による機雷対策や哨戒任務などの作戦の幅が広… -
ロッキード社、宇宙ベースの5Gネットワークを実証
ロッキード・マーティン社は2023年11月16日、宇宙からの5G接続を実証するため、来年度に5G用のペイロードを搭載した衛星を軌道に打ち上げる計画を発表した。5G.MILとして知られるこのプロジェクトは、効率的で高速な無線通信に対する軍事的な需要の高まりを受けて2020年に始まった。「オール・ドメイン・ネットワーク」、… -
パキスタン、核ミサイル発射実験を実施
パキスタンは2023年10月下旬、アバビール中距離弾道ミサイルの発射実験を行なった。2017年1月に行なって以来6年ぶりのことである。今回の実験では、「さまざまなサブシステムの設計、技術パラメータ、性能評価を再検証すること」を目的としている。 アバビールは、パキスタンが開発している核搭載可能な中距離弾道ミサ… -
インド、ハマス攻撃の教訓からS-500導入か
2023年10月7日、パレスチナ武装組織「ハマス」が前例のない方法でイスラエルを攻撃した。大量のロケット弾に加え、陸、空、海からの連携攻撃である。 イスラエルは防衛力の高い国だが、不意を突かれ多くの市民に犠牲者が出た。ハマスの攻撃準備は、イスラエル国内とも言えるガザ地区で行われた。イスラエルはトップクラ… -
米国企業、ロシア衛星の追跡データを発表
米国の宇宙関連企業レオラボス(LeoLabs)社は、西側の衛星に接近を繰り返すロシア衛星2基の追跡結果を発表した。同社によると、ロシア衛星の行動は米国や同盟国にとっての潜在的な危険になりうる。 レオラボス社が運用状況を報告したResurs-P3とCosmos-2562は、他国の衛星に接近を繰り返しながら運航する、ランデブー… -
米海軍、水中ビークル用水素燃料電池を開発
米海軍は自律型水中ビークル(以下 AUV:Autonomous Underwater Vehicle)を、基地や母船に戻さず充電できるようにする水素燃料電池計画を開始した。 この計画が成功すれば、 AUVは支援基地から遠く離れた海域でも長時間の自律任務が可能になる。AUVの開発を担当する米海軍施設工学司令部は、2023年に準備を開始し、202… -
イスラエル軍所属F-35が巡航ミサイルを撃墜
イスラエル空軍は2023年11月2日、F-35のイスラエル仕様であるF-35 アディール(以下F-35 I)を使用し、巡航ミサイルの撃墜に成功したと発表。F-35が巡航ミサイルを撃墜するのは、史上初となる。 現在イスラエル軍は、パレスチナのガザ地区を実行支配する「ハマス」と戦闘中であるが、巡航ミサイルはガザ地区ではなく、… -
カラシニコフ社、新型小銃発表
ロシアのカラシニコフ社は、AKシリーズの最新モデルとして、NATO標準である5.56×45mm口径のAK-19小銃(以下 AK-19)を発表した。 2023年8月14日から20日の間にモスクワで開催された国際軍事技術フォーラム「Army-2023」において、初めてAK-19を一般公開。従来のロシア軍の標準口径はAK-47用の7.62×39mmとAK-74用の5.45×… -
欧州、衛星貨物輸送計画を発表
欧州宇宙機関(European Space Agency)は2023年11月6日、商用衛星による物資輸送計画を開始すると発表した。この計画は2028年を目標として、貨物を国際宇宙ステーション経由で輸送するものであり、最終的には有人での運用を目指している。 今月スペインのセビリアで行われた会合にて、欧州宇宙機関の参加国は貨物輸送… -
韓国の大手銀行、ポーランドへ融資検討
韓国政府は、約30兆ウォン(約3兆4,600億円)に相当するポーランドへの兵器輸出を促進するため、国内大手銀行との融資オプションを積極的に検討している。 韓国国防省は2023年10月30日、「KB国民、シンハン、KEBハナ、ウリィ、NH農協」5行の銀行幹部が、ポーランド政府への融資について会談を行ったことを発表した。詳… -
米宇宙軍、デブリデータ管理を一元化へ
米宇宙軍は、衛星軌道上の人工衛星や宇宙ゴミについての情報を管理する「ライブラリー」の最新化を計画している。現在は個別の物体ごとに位置や移動方向、速度を記録しているが、AIと機械学習機能を用いて一元的な管理へと移行する。 この「ライブラリー」は、正式には統合データライブラリー(Unified Data Library, U…