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中国の宇宙開発、計画通り進展
中国で新たな衛星メガコンステレーションの構築プロジェクトが構想されている。中国の上海市人民政府は2023年7月25日、「G60スターリンク(G60 Starlink)」プロジェクトをサポートすると発表した。G60スターリンクは1万2,000基を超える衛星によりコンステレーションを構築することを最終的な目標としている。その第一段階… -
ウクライナ軍、ドローン運用能力を強化
ウクライナ政府は今年に入ってからドローンの積極的活用に一層力を入れている。2023年1月にはドローン部隊を創設、3月にはドローンの輸入に関する規制を緩和し、調達数の増加を図っているのだ。 2023年3月の規制緩和前は、例えばGPSやサーマルカメラの輸入には最大15日程度かかっていたが、規制緩和後はドローンに搭載… -
イスラエル、潜水艦発射型ドローンを発表
イスラエルの軍事ドローン企業スピア社は、潜水艦から発射し約50分間潜水したまま水上、空中を監視できる新型ドローン(Ninox 103) を発表した。 潜水艦は隠密に行動できる戦術的な優位性を持つ。一方で、潜航しているため「水上及び空中の状況把握が難しい」という問題が常にあった。状況把握には、これまで無人機… -
インドネシアとボーイング、最新鋭戦闘機生産で合意
2023年8月21日、インドネシア政府は米航空機メーカーのボーイングと、F-15EX戦闘機24機を取引する覚書を締結した。最終的な決定には米国防総省の承認が必要となるため、現時点では「コミットメント」という形式にとどまっている。インドネシア政府の視察団一行はミズーリ州セントルイスにあるボーイングの工場を訪問しF-15… -
米空軍、B-1早期退役を撤回
米空軍の爆撃機整備・運用計画は大幅な修正を迫られている。米空軍の兵器システムの管理・運用を担うライフサイクル管理センター(Air Force Life Cycle Management Center)で爆撃機関連任務の責任者を務めるウィリアム・ロジャース(William Rogers)准将は2023年7月31日、当初2030年代初頭に予定されていたB-1「ランサ… -
米陸軍、AIで戦場の情報優越獲得へ
米陸軍は戦場におけるAI技術の積極的な活用に向けた取り組みを始めている。2023年7月10日から 28日にかけて実施された米陸軍の先端技術運用実験「サイバークエスト(Cyber Quest)」では、実験対象としてAI開発大手データロボット(Data Robot)社の開発するAI技術が含まれている。サイバークエストを主催する米陸軍サイバ… -
中国、オーストラリア偵察用衛星配備
何百基もの中国の偵察衛星が現在、オーストラリア上空から米国や同盟国が参加する軍事演習の情報を収集している。米ABC放送が入手した宇宙データには、最近終了した「タリスマン・セイバー演習」と、シドニー沖で実施された「マラバール演習」の中国の偵察情報が記録されている。 2023年7月、オーストラリアの防衛企… -
インドネシア、トルコ製無人機を購入
インドネシアは軍備近代化のため、トルコ航空宇宙産業(TAI)から無人航空機(UAV)を購入すると発表した。約3億ドル(約435億円)相当の契約は、監視・情報収集能力を強化するインドネシア軍の新たな取り組みである。 インドネシア国防省は、UAV12機と訓練シミュレーターの購入が契約に含まれていることを明らかにし… -
タイ陸軍、国産水陸両用車の試験成功
タイ陸軍(RTA)は、同国の国防技術研究所(DTI)が開発した水陸両用車「ブラックウィドウ・スパイダー(試作車)」の水上試験に成功した。試作車は水上を4.4ノット(時速8km)で1時間航行し十分な性能を証明した。 国防技術研究所は2015年からブラックウィドウ・スパイダーの実証試験を行ってきた。これまでの試験… -
SAAB社、オランダの潜水艦入札に参加
オランダ海軍は現在、セイウチ級潜水艦(Walrus-class submarines)4隻のアップグレードを検討している。これに名乗りを上げたのが、スウェーデンの航空機・軍需品メーカーであるSAABだ。SAABはオランダ国防省(MoD)への入札提出期限である2023年7月28日に代替案を提出。オファーには最新のイノベーションと技術を備えた4… -
増加するロシアへのドローン攻撃
ロシア当局は2023年8月1日、モスクワの高層ビルが2日間で2回のドローン攻撃を受けたと発表。また同日、ロシア国防省は、黒海のロシア海軍艦船を攻撃しようとした無人攻撃艇3隻を破壊したとも発表した。ウクライナ国防省はロシアへのドローン攻撃に関して何も明言していない。 7月30日、ゼレンスキー大統領はビデオ演… -
中国、長征2Dロケット打上げに連続成功
中国は2023年7月23日、中国南西部の西昌衛星発射センターから長征2Dロケットを打上げ、リモートセンシング衛星4基を軌道に乗せた。これは長征キャリアロケットにおける479回目の打上げミッションとなる。 軌道に乗った衛星のうちLingxi-03は、中国の商業宇宙企業ギャラクシースペース社が開発した通信衛星である。厚さ… -
課題を乗り越えながら開発加速するB-21
新型戦略爆撃機B-21「レイダー(Raider)」の開発が進展している。ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)社は2023年7月27日、B-21の電気システム作動に初めて成功したと発表。今後B-21は試験運用のために小規模生産に入る予定である。なお、米空軍は初飛行について事前の発表を行わないとしているが、屋外試験のペー… -
月の覇権争い激化、中国の有人着陸計画とは
中国の宇宙当局は2023年5月下旬、2030年までに宇宙飛行士を月面に着陸させる計画を発表。さらに7月12日、第9回中国(国際)商業宇宙サミットフォーラムにて、宇宙飛行士を月に短期間滞在させ科学的任務を遂行しサンプルを収集する暫定計画を発表した。その後は体系的かつ継続的な月探査と関連技術を実施するために科学研究… -
デジタル化先駆者の地位揺らぐ米国
米国は長らくデジタル化をリードしてきた。2003年の国連によるデジタル政府ランキングで米国は1位に輝くほか、バラク・オバマ(Barack Obama)政権期においては政府内に国内のデジタル化を推進する最高技術責任者(chief technical officer)のポストを新たに創設するなど、デジタルインフラ整備のフロントランナーと見ら…