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米海軍の大型軍艦は時代遅れなのか
戦争は常に進化している。戦術や装備は、時に早く、時にはゆっくりと移り変わっていく。 F-117ナイトホークは、世界初の運用可能なステルス航空機のひとつだった。ところが戦争の進化が速すぎたため、段階的に廃止された。運用期間は20年と決して長期間ではなかった。 時代の変化とともに、すべての軍事装備は最終… -
Monthly Night Vision Report No.7 ~赤外線イメージングの基礎知識2~
1.赤外線センサーの分類 赤外線イメージングセンサーは、検出原理、センサー材料、感度波長等の違いで様々な種類に分類されます。今回は、赤外線センサーについて検出原理からの分類を紹介します。 図1に検出原理から見た赤外線センサーの分類を示します。大きく分けると量子型センサーと熱型センサーに分類できます… -
シリーズ 新領域と技術 (2)20世紀後半から現在までの戦闘様相の変化
1 はじめに ウクライナ侵略が勃発してから早2年が過ぎた。当初はロシア軍の圧倒的な戦力を理由に早々に終了すると思われた戦闘であったが、西側諸国からのウクライナへの軍事的支援により、2年経った今も戦闘が続いている。西側諸国からは開戦当初から最新の様々な装備品が供与されている。それらが劇的な戦果を上げ… -
陸上自衛隊が試験用に無人地上車両Mission Master SPを導入
防衛省は数百万ドル規模の契約により、ラインメタル・カナダから「Mission Master Silent Partner(SP)」を3台購入した。これにより陸上自衛隊は、貨物ステーション、監視ステーション、遠隔制御兵器ステーションの各バリエーションを一台ずつ取得した。2025年初頭に予定されている評価の支援に向けて納入される。 ラ… -
2024年4月のDIMEレポート ~その2:4月の主要事象~
【4月の主要事象】 1 日 関係閣僚会議、防衛力強化に向けて整備するインフラ施設、計16空港・港湾を指定。※1 1日 シリア首都ダマスカス、イラン大使館領事部の建物がイスラエルによるとみられるミサイル攻撃で破壊。 2日 北朝鮮、極超音速で滑空する弾頭を装着した新型固体燃料式の中距離弾道ミサイル「火星16型」の… -
2024年4月のDIMEレポート~その1:4月の総括~
【4月の総括】 4月から日本では2024(令和6)年の新年度が始まった。4月も国内外ともに息つく暇もなく多くの事象を目撃した。DIMEのD、外交面を概観すると、4月10日に岸田首相が訪米して日米首脳会談を行い、日米同盟のさらなる強化を共同声明でうたった。この首脳会談にあてるように、同日、習近平主席は台湾国民党の馬… -
ロシア軍、ウクライナ軍の通信衛星を妨害
ワシントン・ポスト紙が「ウクライナ軍のスターリンク(Starlink)へのアクセスを妨害するロシア軍の試みは、これまで知られていた以上に成功している」と、独自に入手したアメリカ諜報機関の極秘資料を基に報じた。当該資料によると、ロシア軍は自国の衛星を保護する目的で開発したプログラムを利用し、スターリンクの衛… -
米ヘルメウス社、極超音速無人機計画を発表
米国の極超音速航空機開発メーカーであるヘルメウス社は、新高速無人機「クォーターホース Mk1」を発表した。 クォーターホース Mk1は、GEエアロスペース社のJ85エンジンを搭載した無人航空機である。この試験機の目標は、極超音速(マッハ5)の達成ではなく、将来の極超音速機にとって重要な能力である高速離着陸技術… -
【企業情報(開発)】欧州の大手防衛企業4社が「次世代主力戦車」製造に向けベンチャーを設立
欧州の大手防衛企業4社はドイツとフランスが共同で進める次世代の「陸上主力戦闘システム(Main Ground Combat System:MGCS)」を開発するために共同プロジェクト会社を設立することを発表した。 -
米軍、兵站計画へのAI利用を検討
米軍は、兵站計画の作成に生成AIの利用を検討している。これまでのところ、生成AIの利用はある程度の有用性が確認されており、将来的に人間の負担を減らしつつ、より効率的な兵站を可能にするとみられている。 米軍は生成AIの軍事利用を積極的に進めており、中でも兵站の領域は生成AIが大きく貢献できる可能性を持つ。… -
オーストラリア、1回の充電で50機のドローンを撃墜するレーザー兵器を導入
オーストラリア国防軍(ADF)は、1回の充電で50機以上のドローンを撃墜できるという新しいレーザー兵器を調達した。 製造元のAIM Defense社によると、2019年に開発された「Fractl:2」と呼ばれるその兵器は、鋼鉄を焼き切れる出力があり、電池式のため持ち運びも可能だ。三脚に取り付けたり、コンセントに接続し連続して… -
中国の高高度無人機が日本海上空を飛行
2024年3月26日、中国軍(PLA)の高高度無人機WZ-7(以下、WZ-7)が、日本海上空を飛行した。この無人機は独特な接合翼のデザインで、2017年頃から運用されている。WZ-7は台湾周辺や、中国とインドの国境沿いで頻繁に偵察活動を行なっているが、日本海周辺への飛行が確認されたのは初めてである。 中国空軍(以下、PLAAF… -
ロシア企業、新型ドローンを公開
ロシアの無人航空機開発企業ザラエアログループ(ZALA Aero Group)は、アイテム55(Item-55)またはイズジェリェ55(Izdeliye-55)と呼ばれる新型ドローンを公開した。ドローンのスペックに関する詳細は明らかにされていないが、写真等の情報からこのドローンがこれまでのドローンに見られない特徴を備えていることが明ら… -
【企業情報(契約)】米ガルビオン社がNATO諸国から弾道ヘルメット125,000個を受注
統合ヘッドシステムおよびインテリジェント・パワー、データ管理ソルーションの分野をリードする米ガルビオン(Galvion)社は、このたびNATO支援調達庁(NSPA)のフレームワーク契約を通じて、「Batlskin Caiman®システム」の新規受注を3件獲得した。これらの新規受注と、以前発表されたノルウェー、フィンランド、スウェ… -
米海軍、2026年に海上でマイクロ波ドローン兵器をテストへ
米海軍の2025会計年度予算文書によると、米海軍は早ければ2026年に高出力マイクロ波プロトタイプシステムを艦艇に搭載する計画だという。 このシステムは、2026年に艦船に搭載する予定の指向性エネルギー兵器システムのプロトタイプを開発している米海軍のプロジェクト「METEOR」によるものだ。予算書によれば、「METEO…