-
米軍第5世代戦闘機、ハイリスクな屋外保管
米空軍の運用する第5世代戦闘機F-35ライトニングⅡの改良計画は、長らく遅延が続いている。改良を待つ機体は屋外の駐機場に保管されており、直射日光や悪天候により損傷を受けるおそれがある。 F-35はロッキード・マーチン社製の最新型戦闘機であり、TR-3(Technology Refresh 3)という改良プログラムが予定されている… -
緊急課題、米国と日本のサイバー協力
米国とその同盟国は、中国とのサイバー戦争への準備が出来ているだろうか。明確な答えはないが、中国が米国とその同盟国に対して大規模なサイバー対決を仕掛けてくる可能性は高い。 米国の主要な同盟国である日本は、米国と中国の紛争が激化した場合、重要な軍事インフラやサービスを提供することが期待されているが、… -
【企業情報(資金調達)】防衛技術の新興Saronic、シリーズBで約274億円の資金調達を発表
自律型水上艦船(ASV)を設計・製造する防衛技術企業で米テキサス州オースティンを拠点とするSaronic(サロニック)社は、シリーズB[※1]の調達額が1億7,500万ドル(約274億円)で、同社の評価額が10億ドル(約1,570億円)に達したと発表。 同社の資金調達ラウンドは米ベンチャーキャピタル(VC)大手Andreessen Horo… -
米国・台湾、ドローン部隊の拡充が必要
新アメリカ安全保障センター(Center for a New American Security, CNAS)は、中国の脅威に対抗するため米国と台湾はドローン部隊を一層拡充する必要があると、今年6月に公開された報告書で指摘した。 報告書によれば、中国は大規模なドローン部隊を保有しており、米国、台湾に対し優位に立つ可能性がある。米国と台湾… -
【企業情報(契約)】タレス、仏軍向け新型地上管制ステーションを約137億円で受注
フランスの防衛・通信機器大手タレス社は7月12日、フランス軍事省装備総局(DGA:Direction générale de l'armement)から「Syracuse(シラキュース) IV 衛星通信計画」の一環として、新型の地上管制ステーション(GCS : Ground Control Station) [※1]を受注したことを公表した。受注額は8,000万ユーロ(約137億円)。 … -
塹壕用電子戦装置「PARASOL」
ウクライナのデジタル庁は2024年6月、世界発となる国産の塹壕用電子戦(EW)装置「PARASOL」の開発に成功したと発表した。 PARASOLには2つの機種がある。1つ目は陣地防御用の「PARASOL 01」で、200メートルの距離で敵のドローンを抑制する。2つ目は車載式で、PARASOL 01と同様に200メートルの距離でドローン妨害をする… -
米国防総省、IT推進戦略「フルクラム戦略」開始へ
米国防総省はサイバーセキュリティ対応を含めたIT戦略である「フルクラム戦略」を発表した。この戦略はセキュリティ対応や相互運用に投資することで、エンドユーザーである戦闘員がITツールをより円滑に利用できるようにするのが目的だ。「フルクラム戦略」を発表した米国防総省の次席情報責任者レスリー・ビーバーズ氏は… -
中国第6世代戦闘機開発の目的
中国が行っている第6世代戦闘機の開発は、米国との総合的な技術競争を目的としたものではなく、人民解放軍の戦略に特化した兵器となるかもしれない。 現在、米国は第6世代戦闘機の開発でトップに立っている。ステルス性能、他の航空機や人工衛星等とのネットワーク機能、あるいは無人機との連携といった世界最高レベル… -
【企業情報(開発)】KNDS、ユーロサトリで新型戦車「ルクレール・エボリューション」を発表
2024年6月17日から21日の5日間、フランス・パリ北部にあるヴィルパント展示場で、世界最大級の防衛・安全保障展示会「EUROSATORY(ユーロサトリ)2024」が開催された。例年、ユーロサトリでは戦車、火砲、ミサイルなどの主力兵器から、小火器や通信機などの個人装備に至るまで、広範囲に最新装備が展示されている。 フ… -
インドの衛星通信、企業間競争が激化
インド政府幹部は、インド地場財閥系通信会社のジオ・プラットフォームズとルクセンブルクに拠点を置くSES(SESFg.LU)の合弁会社であるオービット・コネクト・インディアが、インド当局から同国での衛星運用の承認を得たと明らかにした。 インド国立宇宙推進認可センター(IN-SPACe)が4月と6月に同社に認可を与えたこ… -
EUROSATORY 2024で考えた個人装備の潮流と問題
未来的個人装備の「総合設計」 徳川260年の間、サムライの甲冑に進化は生じなかった。実戦で使われることがなければ改善への要求はなされることはなく、至極当然の結果でもあった。これとは対照的に現代戦の個人装備の界隈では、その進化のペースは速く歩兵はデジタルネットワークに連携されながら戦場を歩みゆくことに… -
【政府情報(調達)】オーストラリア、監視用小型UASに約150億円投じる
オーストラリア国防省は7月15日、オーストラリア国防軍の監視・偵察能力を強化するため約1億4,000万豪ドル(約150億円)を投じて小型無人航空機システム(UAS[※1])を調達する計画を発表した。 ドイツのQuantum-Systems(クアンタム・システムズ)社から「Vector(ヴェクター)」UAS を、オーストラリアのSypaq Systems… -
米国防総省大学付属研究センター(UARC)という制度
米国の宇宙部門には、「シビル」、「国家安全保障」、「商用」という三つの実施部門があることは、読者の皆さんはご承知のことと思う。ここでシビルとは非軍事関係の政府機関を指すが、日本ではあまり使われていない用語である。適切な訳語が無いようなので、英語のシビルをそのまま使用する。 「学術」という部門も宇… -
米空軍、第六世代戦闘機開発は難航か
米空軍における第六世代戦闘機開発プログラムが難航している。米空軍のデビッド・アルビン(David Allvin)将軍は、今年度に開発・調達契約が締結される予定である、第六世代戦闘機開発のための次世代航空優勢(NGAD)プログラムについて「現段階ではまだ調整中で、契約締結の決定は下されていない。検討しなければならな… -
【企業情報(開発)】ロールス・ロイス、軍用車両向け高出力ハイブリッドエンジンを発表
ロールス・ロイス社は、軍用車両向けのエンジンに特殊作戦向けの機能を追加した、1,100 kW(1,475 馬力)高出力ハイブリッドディーゼルエンジン(以下、MTUハイブリッド)をユーロサトリ2024で初公開した。 同社のパワー・システムズ部門で政府ビジネス担当の副CEOであるクヌート・ミュラー氏は「将来の軍用装甲車両は…